ある日の<俺> 9月17日。 熱田到着
今日は熱田まで来た。
といっても、実際に来たわけではない。滝川のお爺さんの、鉄道唱歌の旅の話だ。
めぐみ熱田の御やしろは
三種の神器の・・・
その草薙の神つるぎ
・・・
草薙の剣って、スサノオノミコトが退治したヤマタノオロチの尻尾から出たんだったよな? 三種の神器のひとつだったのか。うーん、知らなかったぜ。俺、勉強不足。三種の・・・といって出てくるのは、洗濯機、炊飯器、掃除機。・・・ああ、昭和の匂い。
滝川さんちの後は、夕方の犬の散歩。今日は香川さんちのブルテリア、石松くんを預かった。ひょうきんな顔に似合わず(?)この犬種は闘犬なので、努めて人気ならぬ、犬気の少ない道を選んで歩く。
彼もちゃんと訓練されてる犬なので、無用なケンカはしないけれど、預かっている者の責任として、リスクは避けたい。
「小雨が降ってきたな。石松、家までマラソンするぞ!」
「ボン!」
・・・石松君の吠え声は、ワン、でも、オン、でもヴァウワウでもなく、「ボン」と聞こえるのだ。
ちなみに、彼は何故「石松」という名なのか、それは香川さんに聞くまでもなくわかる。白地に、片目の周りだけ黒い柄。まさに「森の石松」。
鐵道唱歌の熱田の歌詞、本当なら全部書いてご紹介したいところなのですが、どこやらに配慮しないといけないので、虫食い状態ですみません。