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ある日の<俺> 8月25日。 カマドウマ
まだ八月とも思えないくらい、涼しい。
地球は温暖化してたんじゃないのか? おい。誰に問い質せばいいのか分からんが。
温暖化の原因はしーおーつー、しーおーつーっていうけど、実は因果関係は立証されてないし、太古の氷に閉じ込められた空気の分析結果によると、氷河期でも現代よりCO2が多かった時期があったってばっちゃが言ってた、じゃなくて、うちの家主が言ってた。
誰の言ってることが正しいんだ?
などと高尚(?)なことを考えていたのに。
屋上のプランター菜園に水をやりに行く途中、コンクリートの廊下の端、階段の上り口に、エグいものを見つけて叫びそうになった。
か、カマドウマのバラバラ惨殺死体・・・!
犯人は、あいつだな。勝手にこのボロビルに棲みついている三毛猫。どっから持ってきたんだ、コレ。はっ! もしや、このビルのどこかで繁殖してるのか?
うぎゃー!
バルサン! バルサンしなきゃ! ああ、でもするならその前に三毛猫捕まえて避難させないと。いや、でも今日は忙しいし・・・
俺はどうすればいいんだ~!
カマドウマだけはダメらしい。