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ある日の<俺> 8月20日。 みどりのゆび

盆明けからこちら、朝夕が涼しくなった。昼間は暑いけど、少し前の猛暑とは比べものにならない。


屋上のプランター菜園のプチトマトも、そろそろ終わりかけのようだ。粒がだんだんと小さくなってきて、熟しても、ちょっとオレンジかかっている。皮も固くなったししなぁ。


娘のののかは、小学校に入って初めて迎えた夏休み初日、さっそくうちに来て、鈴なりになった最盛期のプチトマトに素直な歓声を上げていた。丸くて赤い実を、夢中で摘む幼い娘。あどけないその姿。「あまくて、おいしい!」とにっこり笑う顔の、なんと可愛いかったことか。


「パパ、すごいね! きっと、みどりのゆびをもってるのよ」


みどりの指って何のことかと思ったら、園芸上手のことらしい。担任の先生が教えてくれたそうだ。


夏休みの宿題の、「あさがおのかんさつ」は上手くいってるのかな?

ののかも「みどりのゆび」を持ってるといいなぁ。いや、持っているに違いない。


何たって、俺の娘なんだからな。


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□■□ 逃げる太陽シリーズ □■□
あっちの<俺>もそっちの<俺>も、<俺>はいつでも同じ<俺>。
『一年で一番長い日』本編。完結済み。関連続編有り。
『古美術雑貨取扱店 慈恩堂奇譚』古道具屋、慈恩堂がらみの、ちょっと不思議なお話。
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