表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

74/520

ある日の<俺> 6月27日。 お散歩猫

今日はとても珍しい動物を散歩させた。俺の長い(?)何でも屋人生の中で初めての経験だ。


その動物自体は全然珍しくない。どこにでもいるし、どこででも飼われている。飼ってるわけじゃないけど、俺んち+アルファ(ボロビル)にも一匹いるしな。


そう、珍しい動物とは猫。猫は珍しくも何ともないけど、リードをつけて散歩をする猫というのは、物凄く珍しいんじゃないだろうか。


黒ブチの、どっからどう見てもその辺にいくらでもいる日本の雑種猫、さくらちゃん五歳。女の子。彼女は、犬の<母さん>に育てられたらしい。


飼い主の菱本さんによると、養い親になった<母さん>犬は、ベンという名の雄だったそうだ。気性は荒いが飼い主はに忠実な犬で、菱本さんの娘さんが拾ってきた目も開かない仔猫を、とても可愛がっていたらしい。


仔猫のミルクの時間になると、毎回菱本さんの顔をぺろりと舐めて、「わん!」とひと声鳴いて知らせたという。


子猫だったさくらちゃんもよくベンに懐き、大きくなってからはリードをつけて一緒に散歩に出るようになったらしい。


ベンは去年老衰で死んだそうだが、普段は座敷猫のさくらちゃん、すっかり散歩が日課になってしまい、雨の日でもリードをくわえて持ってきて、菱本さんに散歩をねだってくるらしい。


さくらちゃんは、猫らしくしっぽをピン!と上げて堂々と歩いている。小型犬の散歩と変わらない。


鳴き声は、「にゃあ」だけどな。


犬も猫も、ほんとうに色々だ。


知り合いの猫も、朝夕お散歩をねだるんだそうです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
□■□ 逃げる太陽シリーズ □■□
あっちの<俺>もそっちの<俺>も、<俺>はいつでも同じ<俺>。
『一年で一番長い日』本編。完結済み。関連続編有り。
『古美術雑貨取扱店 慈恩堂奇譚』古道具屋、慈恩堂がらみの、ちょっと不思議なお話。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ