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ある日の<俺> 父の日の回想。1

今日は月に一度の面会日。娘のののかに会える日だ。あ、言っておくけど、「ののか」だから。「のののか」じゃないから。


どこに連れて行こうかウキウキワクワク。公園? デパート? 遊園地?


天気が悪かったので、公園と遊園地の線は消えた。ならばデパートだ、と思ったが、ののかは可愛く首を振る。


「パパとかるた取りしたい! ちゃんともってきたの!」


明るい声を聞いて、顔がでれっとゆがむ。そっかー。ののかはパパと! カルタ取りしたいって言ってくれるんだな。う、うれしいかも。


しかし、二人でカルタ取りはなぁ。二人ババ抜きとどっちがどっちだろ。しょうがない、智晴もまぜてやることにするか。やつも面会日のたびにののかを連れてきてくれることだし、たまにはな。


ののかが可愛らしい手提げバッグからカルタを取り出そうとしている。手縫いっぽいな。元妻が作ったのか? いや、あれはどっちかというとお義母さんの手になるものかも。


お? 巾着袋が出てきた。これまた手製のカルタ入れか。お義母さん、凝ってるなぁ。


どんなカルタだろ。小学一年生に似つかわしい、微笑ましいものなんだろうな。


く  くびがながいねキリンさん

ひ  ひるねてよるとぶこうもりさん


きっとこんな感じなんだろうな。可愛いなぁ。

と、思っていたが。


俺は甘かった。


「あしびきの~ やまどりのをの しだりをの~」


ののか、それって百人一首カルタ・・・


実は、この前年に書いた『<俺>の父の日』があります。このページの「四季折々」の方に入れようと思っていたのですが…二重になって何かヘン。『一年で一番長い日』の方に投稿するかもしれません。


ついでにアナウンス。「四季折々」(このページ目次の最初の章)の方に、『<俺>の端午の節句』を投稿しました。長めです。


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□■□ 逃げる太陽シリーズ □■□
あっちの<俺>もそっちの<俺>も、<俺>はいつでも同じ<俺>。
『一年で一番長い日』本編。完結済み。関連続編有り。
『古美術雑貨取扱店 慈恩堂奇譚』古道具屋、慈恩堂がらみの、ちょっと不思議なお話。
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