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ある日の<俺> 6月2日つづき。 猫が拾ったドーベルマン 6

「やつら、どうやって盗んだ仔犬たちを運んでいたか知ってます?」


温厚な犬上さんの表情が、夜叉になった。


「ボストンバッグに詰め込んだんですよ。ぎゅうぎゅうに! 麻酔まで用意して! マリーゴールドも眠らされてました。もし麻酔の量が多すぎたら、死んでましたよ!」


押し殺した声で吐き捨てるように言うと同時に、犬上さんの全身から怒りのオーラがぶわっと噴き出した。って、本当に見えるじゃないけど。どっかから「ゴゴゴ・・・」とかいう効果音が聞こえてきそうだ。だけど、彼の怒りは分かる。とても分かる。いたいけな仔犬やその母犬にまで、何てことするんだ!


死ねばいいのに!


「そう、そうですよ本当に!」


同意の言葉が返ってきた。俺、声に出してたのか。


「うちの他にも仔犬を盗まれたところがあるんですが、乱暴に扱われたせいでしょう、鞄の中で死んだ子もいるらしいです。全く、赦しがたい。・・・やつら、人間じゃない!」


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□■□ 逃げる太陽シリーズ □■□
あっちの<俺>もそっちの<俺>も、<俺>はいつでも同じ<俺>。
『一年で一番長い日』本編。完結済み。関連続編有り。
『古美術雑貨取扱店 慈恩堂奇譚』古道具屋、慈恩堂がらみの、ちょっと不思議なお話。
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