ある日の<俺> 2016年8月8日。 立秋翌日は庭整備
大きな綿菓子みたいな雲が、少しずつ形を変えながら動いてる。
昨日立秋を迎えたばかりの空は、確実に一昨日とは違う。翳りを含んで、どこかもの悲しい。
そんなことを思いながらぼーっと休憩してる俺、ただいま荒れた庭の整備中。日陰に入ってるとはいえ、やっぱり暑いな。だけど午後から風が強くなったせいか、汗が引きやすくてありがたい。
それにしても、この庭は大変だ。ぼうぼうに生えてる草は根っこまできれいに引き抜かなきゃいけないから、刈るだけよりも時間がかかるし、かつての花壇の跡はあるけど、土も入れ替えないといけないんじゃないだろうか。
ま あ、俺はその前段階まで整備すればいいだけだから、気にすることは無いんだけど。後のことは依頼人であるここん家の家主の仕事だ。長い転勤暮らしがようや く落ち着くことになったから、親戚から譲られた形で相続したけど、ずっと放置状態だったこの家に住むことにしたんだって。
中はちょっと手を入れるだけで住めるようになるって言ってた。二、三ヶ月に一度、天気のいい日には家に風を通すため、窓を開けに来てたらしい。ただ、さすがに庭までは手が 回らなかったとか。今日だってものすごい勢いで繁りまくってたしなぁ、草。色々道具持ってなかったらそりゃ辛いわ。
ここの土はよほど肥えてたのかな、と思いつつ、伸びをする。さて、一気にやっつけるか。頑張れ俺。残りあと三分の一。草がワサワサのガッサガサだったのを、すっきりきれいにしていくのは気持ちいいよなぁ。
あ、またちょっと風。