ある日の<俺> 2014年7月28日。 草むしりと、かつてそこにいたわんこ
今日は吉良さんちの草むしり。
え? 草刈りと草むしり、どう違うのかって?
生い茂った草を手っ取り早く刈り取ってしまえ、というのが草刈り。根っ子はほぼ放置。
生い茂った草を根っ子から抜いて毟るのが草むしり。
そんなわけで、草刈り機を使わない草むしりの方が手間がかかる──そうえば、美男俳優さんが芸名にちなんだ草刈り機のCMしてたな。あれっていいのかな・・・
いかんいかん、無心になるあまり、トリップしてしまった。
それにしても、今日は暑いけど爽やかだ。空き地の草刈りした一昨昨日はもう、暑くて暑くて死ぬかと思った。気温が五度ほども違うよなぁ。
最高気温が三十七度だったり三十二度だったり。
恐るべし、日本の夏。
「わっ!」
鼻先にカメムシ。反射的にワンパンチで撃退したら、あの臭いが・・・!
「くさっ!」
とにかく退避。軒先の日陰に撤退。直撃をくらったせいか、くしゃみ連発。
息を整えるのに、帽子を脱ぐ。ついでに首にかけていたタオルで顔や首回りを拭いた。
あー臭かった・・・と脱力してたら、大型犬のハッハッハ、という息遣いの音とともに、べろり、とほっぺたを舐められる感触がした。ドンマイ、って感じで。よく散歩を頼まれるグレートデンの伝さんもこんなふうに舐めてくれるよなぁ。
吉良さんちのわんこかな?
ありがとよ、と撫でてやろうと振り返ったら、いない。
あれ?
目を凝らすと、庭の向こう、道路側の生垣の隙間から、シェパードらしい犬のシルエットが見えた。あれ、しましま柄の犬もいる・・・? とぼーっとしてたら、すーっと消えてしまった。
動きが早すぎる・・・って。
あれ? あれれ?
この話には「おまけ」があります。