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ある日の<俺> 2014年6月11日。  木倉の爺さんと黒田節

整理整頓のため、こちらで公開していた「ある日の<俺> 8月28日。 ある双子の兄弟 芙蓉と葵」を削除し、「一年で一番長い日」の方に投稿し直しました。内容は変わりませんので、既読の方はスルーしていただければ。


整理整頓については、本日5月16日の活動報告にて。

木倉の爺さん、ちょっと。

それ、庭箒だし、槍じゃないし。


わざわざ謡いながらやらなくても、ほら、息切れしてる・・・

ああ、麦藁帽子が盃なんですね?


これぞまことの黒田武士・・・


はい、分かりましたから。


はぁ・・・


すいません、俺のメール着信音が黒田節だったのが悪かったんですね。人の着メロを勝手にいじるヤツがいるんですよ・・・


そんなことはおいといて。


今日は病院へ行く日でしょう? え? 忘れてた? あー、やっぱり。息子さん、心配してましたよ、父さん、病院へ行ってないみたいって。定期健診が必要だって聞きましたよ? え? 何で知ってるって、電話です、携帯。


息子さん、先月から出張行かれてるでしょ。その出張前にね、俺に依頼していかれたんですよ、まめに父の様子を見に行って欲しいって。で、何事もなければその旨メールで・・・え? 何でって、ほら、俺って何でも屋だから・・・


そう不機嫌にならなくても。息子さん、心配なんですよ、お父さんのこと。え、息子が儂のことなんか心配するかって? そんなことないですよ・・・ 息子さん、不器用なんですよ。似たもの親子だから、って苦笑いしてましたよ。


そうです、似たもの親子。


ええ、そうおっしゃってましたよ。お互いに意地っ張りで言葉足らずで、ついケンカしてしまうけど、なかなか素直になれなくてそっぽ向いたりしてしまうって。そんなところ、似なくてもいいのにね、って笑ってました。いい息子さんじゃないですか。


え? ええ、そうでしょう。自慢でしょう。それ、息子さんに言ってあげればいいのに。・・・はは、まあいいですけどね。


さて、そろそろ病院へ行きましょうか? 付き添いをね、頼まれてるんです。時間、大丈夫ですよ。息子さんが病院へ電話して確認したそうですから。保険証と診察券と・・・ちょっと着替えたほうがいいかもしれませんね、さっきの黒田節の舞いで汗かいたでしょう。


あ、着替えましたか。なかなかオシャレですね、そのシャツ。息子さんから? 昨日送られてきたばかり・・・あ、それってきっと、早めの父の日プレゼントですよ。え? ああ。俺が推測するに、父の日当日に着いたら、父の日のプレゼントって丸分かりで照れちゃうとか、そんな感じなんじゃないかなぁ。


あらら、赤くなっちゃった・・・いえ、何でもありません。似たもの同士ですねぇ。


さてさて、戸締りはよろしいですか? じゃあ、行きましょうか。・・・ところでさっきの黒田節、持ってるのが箒でもキマってましたよ。どこかで槍をなさってたんですか? ・・・ほう、お若い頃に・・・面白そうですね。お話聞かせてくださいよ。


ええ、ええ、大丈夫。バスの時間はばっちりです。ゆっくり行きましょう。

いつも閲覧ありがとうございます。


ある日の<俺>の一場面。最初考えてたのと何故か違う方向に・・・


>人の着メロを勝手にいじるヤツ


某<風見鶏>さんのことです。

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□■□ 逃げる太陽シリーズ □■□
あっちの<俺>もそっちの<俺>も、<俺>はいつでも同じ<俺>。
『一年で一番長い日』本編。完結済み。関連続編有り。
『古美術雑貨取扱店 慈恩堂奇譚』古道具屋、慈恩堂がらみの、ちょっと不思議なお話。
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