334/520
ある日の<俺> 2014年5月19日。 もふってやる!
作者名をユーザー名の「有沢 鵤」からペンネームの「月見月葉月」に変えました。
やっぱり今頃の緑が一番鮮やかかな~、なんて思いながら、清水さんちに向かっていた。これから模様替えの手伝いに行くのだ。
途中の道に、桜の木々に囲まれて古くからのお地蔵さんがある。何となく手を合わせ、そのまま歩き出そうとした時。ばさばさばさっ! という音と共に、木の上か何か降ってきた。猫だ。そいつは辛うじて地面との激突を免れ、俺の肩にしがみついている。
びっくりしたなんてもんじゃなく、しばらく硬直していたら、落ちてきた猫は何故かパシッと俺のほっぺたを叩き、肩から飛び降りて逃げて行った。
爪は出してなかったから痛くなかったけど、猫に横っ面張られるってどうなんだよ。俺の人間としての尊厳は・・・
大方、木に登ってみたはいいが降りられなかった、というオチなんだろうけど、せめて鳴き声を上げて知らせるとかなかったのか、猫め。
今度会ったら、今度会ったら──
とっ捕まえて、もふり倒してくれるわ!