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ある日の<俺> 12月20日。 落ち葉掻きとプレデター
十二月だけど青空眩しい本日火曜、午後一番の仕事は落ち葉掻き。
大量の黄色い葉っぱを落としてくれたこの銀杏、雄株らしく、臭くないのが有難い。今年新調した竹箒も既に手に馴染み、乾燥した落ち葉を集めるのは楽なんだけど・・・
かさっ かさっ かさっ
しゅぱっ しゅぱっ しゅぱぱぱっ
・・・さっきから、落ち葉の上でじゃれ合ってる猫がいるようだ。竹箒の届く範囲内には入って来ないから別に邪魔ではないんだけど、視界の端でいきなり葉っぱが散るから、なんか気になる。
追いかけっこでもしてるのかな、と思って振り返って見るんだけど、何でだろ、そいつらの姿が見えない。
がさがさがさっ
しゃかっ
落ち葉を蹴る、音はすれども姿は見えぬ。ほんにあなたは屁のような・・・
てな、ことを考えつつ、竹箒を動かしながら目だけきょろきょろ動かしてたら、見えた。一瞬だけ。
三毛っぽいのと──オレンジの縞?
銀杏の落ち葉たちは、太陽の光をさんさんと受けて眩しく光り輝いているかに見える。その中で埋もれたり、飛び跳ねたりしてるらしい三毛とオレンジ。
・・・
・・・
こ、コレが光学迷彩というものか・・・。