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ある日の<俺> 6月21日。  くしゃみと河童ヘッド

すんごい埃だな・・・、と思っていたら。

鼻。鼻がムズムズと・・・


ぶえっくしょっ!


「痛っ!」


「どうした?」


びっくりしたように聞いてきた白根の爺さんに、痛みのあまり、俺はやっとの思いで答えた。


「くしゃみしたら、舌噛んで、血が出ました・・・」


俺、ちょっと涙目。いや、ほんの端っこでも、痛いんだよ噛んだら舌って。


なのに、大笑いする爺さん。


・・・

・・・


おいコラ、ジジイ! この埃だらけの物置のどこかに埋もれてるっていう、ベンチャーズの『ダイヤモンド・ヘッド』とかいうレコード探すかわりに、『カッパー・ヘッド』にしてやろうか、爺さんの頭。


あ、既にカッパ頭だったか。

もしくは、トンスラ。


そんなことを考えながら、ツボに入ったのか腹を抱えて笑い続ける爺さんを、何とも言えない脱力感とともに眺めてたら。


ぶへ~くしょん! くしょっ!


爺さんもくしゃみして、勢いで傍にあった棚に頭ぶつけ、落ちてきたガラクタと埃に埋もれてしまった。


ざまあ見ろ、とか思う前に、俺まで埃攻撃にさらされ、さらにくしゃみを連発。爺さんも言わずもがな。


ま、うち(俺の仕事は<何でも屋>だぜ。いくら最近管理人が更新さぼり気味だからって、忘れちゃイヤだぜ、ベイベー)のお得意さまだし、早く助け出すとするか。


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□■□ 逃げる太陽シリーズ □■□
あっちの<俺>もそっちの<俺>も、<俺>はいつでも同じ<俺>。
『一年で一番長い日』本編。完結済み。関連続編有り。
『古美術雑貨取扱店 慈恩堂奇譚』古道具屋、慈恩堂がらみの、ちょっと不思議なお話。
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