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ある日の<俺> 12月22日。 いつかの冬至・かぼちゃアタック
そういえば、今日は冬至。
一年で一番夜が長くて昼が短いんだよなー、ここは一発、縁起物のかぼちゃ食べなきゃなー、と思って商店街でかぼちゃコロッケを買ったらば。
かぼちゃがかぼちゃを呼んだのか。
古沢の奥さんにパンプキン・パイをもらい。
畑中の爺さんが亡き妻の遺したレシピ通りに作ったというかぼちゃの煮つけを分けてくれて。
秋吉さんがマッシュドかぼちゃのサラダを差し入れ、
江川の婆さんがかぼちゃのポタージュスープをタッパに入れて持たせてくれた。
平塚の旦那さんが作ったかぼちゃのきんとんはとても甘い。
かぼちゃ、嫌いでもなければそう好きでもない。
なのに。
かぼちゃ、かぼちゃ、かぼちゃだらけ。
冷蔵庫から溢れるこのかぼちゃたち、どうやって消費すればいいんだろう。
この時ばかりは、自分の住むコンクリート打ちっぱなしの部屋の底冷え冷気が頼もしいと思った。
思っただけだけど。