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ある日の<俺> 9月30日。 彼岸花は唐突に
ちょっと太り気味のコーギー、コロンちゃんと朝の散歩で公園へ。
そしたら。
ばばーん。
・・・いや、「ドォーン」でも「ズザッ」でも「ザッ」でもいいんだけども。
彼岸花ってやつは、どうしていつもこんなふうに、いきなり壁のように出現するんだろうか。一昨日ここ通った時は、確かに彼岸花のひの字も見当たらなかったのに。
演出なのか? 自己プロデュースしてるのか? 彼岸花たち。
確かに、一瞬で目を引きつけられるけれど。
家に持って帰って飾っておくと火事になる、とかいう迷信があるけど、こいつら見てるとそんな迷信も信じられるような気がしてくる。
だって、赤いんだ。
生き生きと、燃えるように赤いんだ。
綺麗なんだけど、何だか・・・何なんだろ。