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ある日の<俺> 8月2日。 よくぞ男に生まれけり
夕涼み よくぞ男に 生まれけり
詠み人知らずでそんな川柳があったけど、しみじみそれを実感するよなぁ、こう暑いと。
夕方、仕事を終えて家に帰り、このボロビルの屋上に造ったプランター菜園の植物たちにホースで水をやる。もう濡れても構わないというか、むしろびしょ濡れになってしまいたいというか。途中で脱いだTシャツで濡れた顔や髪をがしがし拭きながら、短パン一枚でホースを振り回す。
まるっきり、ガキだよな。
西の空を見れば、太陽はもう沈みかけてる。夜のとばりが降りるのもすぐだ。そういえば、もう立秋が近いんだな。