226/520
ある日の<俺> 4月20日。 猫は自転車が好き
サドルの上に、猫。
自転車、依頼者の家の前にちょっと止めてただけなのに。ああ、そういえばこの辺り、曇りの日によく猫が溜まってる場所に近い・・・
こら、どけ。この銀黒シマシマ猫。俺はこれから頼まれた届け物しなくちゃいけないんだ。何? 寝心地がいい? そんな狭いところのどこが。
いいからどけったら。
・・・あー、寝なおしやがった。しょーがないなぁ。
必殺! 耳吹きの刑!
ぷるぷる頭振る猫。どうだ、くすぐったいだろう。だからそこどきなさい。って、まだ寝るか。しょうがないな、もう。
抱き下ろしてやったら、何故か速攻で塀の上に飛び乗り、じっとこっちを見下ろしてやがる。優位に立ったつもりか。そっちが立体的に動くなら、こっちは平面的に動くまでよ。
立ち漕ぎで猫から遠ざかる。じゃあな、強情っぱりの負けず嫌い!