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ある日の<俺> 2月24日。 雑草にも春の訪れ
朝起きて顔を洗い、歯を磨いて髭を当たり、コーヒーと簡単目玉焼きサンドを食べる。
デザートのバナナを二口くらいで平らげ、さあ、今日も頑張って仕事するぜと事務所兼自宅を出て鍵を掛け、いつものように冷たいコンクリート階段を駆け下りて。
ふと足を止めた。
アスファルトとコンクリートの境目の、細い細い隙間から、タンポポの花が顔を出してたんだ。緑の葉っぱは小さいのに、一輪だけ咲いた花は大きくて、朝日を浴びて眩しいほど鮮やかだ。
梅の花も開いてきたし、春はあっという間だなぁ。