ある日の<俺> 12月31日。 大晦日
※2018年5月12日訂正 真久部堂店主→慈恩堂店主
「慈恩堂の真久部さん」なのに、何故かしょっちゅう「真久部堂の真久部さん」と勘違いしていた思い出……。この次の話ではちゃんと「慈恩堂の真久部さん」になっています。
あと、ついでに「・・・」を「……」に直しました。
今日で今年も終わり。明日は新年。
大晦日ともなると、仕事も留守宅ペットの世話くらいで、後は却って暇になる。昨日までの忙しさは何だろうって思うくらい。
……ちょっと寂しいな。
娘のののかは、冬休みに入ると同時に元妻に連れられて旅行に行ってしまった。北海道だったかな……テロだのハイジャックだの、このところ海外は物騒だから、今年は国内にするって元妻は言ってた。
パパもいっしょに行ければいいのに、とののかは不満そうだったけど、パパ、仕事があるからなぁ。それに、……大人には色々あるんだよ、ののか。
はぁ。
ま、いいや。年越し蕎麦でも食べるか。スーパーの閉店前投売りで天ぷら蕎麦のセットが凄く安かったんだよな。最後の一個をゲットしたぜ。ふっ。まあ、それしか買えなかったんだけどさ。
でも。
吉井さんからは餅もらったし。
小野田さんからは黒豆と酢レンコン。
安倍さんからは数の子。
久野さんからは棒ダラ。
山田さんからはカマボコ。
野本さんからは昆布巻きと伊達巻。
……慈恩堂店主からは、清酒一本もらった。
俺、当分食い物には困らない。
来年もがんばろっと。
あ、ラジオから、除夜の鐘。
2009