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ある日の<俺> 12月9日。  日本人ならやっぱり畳!

リフォーム前の家具移動の手伝いに行って、畳二枚もらってきた。なんでも、一部屋だけフローリングにするんだそうだ。


俺の住んでるボロビルは、遠目から見た軍艦島にも負けず劣らずな完璧コンクリート打ちっ放し。つまり、本当に打ちっ放しで放ってある。それを安く貸してもらってるんだけど。


夏は暑いし、冬寒い。


夏は、熱射病で死にかけたしな。・・・あの時は、元妻にも、娘のののかにも、元義弟の智晴にも散々怒られたっけ。


冬の寒さは、ずっと足元だけの薄いカーペットと湯たんぽでしのいできた。けど、冷える。本当に冷える。熱射病の時、大家がエアコンを新しいのに取り替えてくれたから使えばいいんだろうけど、もったいないし。いや、さすがに風邪引いた時は使ったけど。


ということで、畳だ。憧れの畳だ!


ま、リフォームなんて大それたことする予算もないんで、ボロソファとテーブルをちょっと動かして、部屋の隅に畳二枚分の空間を確保。コンクリートの上にすのこを置く。すのこの上に断熱材代わりのエアークッションシート(ぷちぷちを潰すのが楽しい、あれだ)を二重に敷いて、畳をセット。これで簡易の和室(?)の完成。


うおー、畳だー!

思わず、敷いたばかりの畳の上でごろごろする。・・・うっかりすると、転げ落ちそうになるな。気をつけないと。


後は。


こたつだ。こたつに入ってみかんを食べてごろごろするんだ。これぞ、日本の冬!


さあ! ホームセンターに安いこたつを探しにいくぞ! いや、商店街の電気屋さんにも掘り出し物があるかも。俺、今、すっごいウキウキしてる。


我ながら単純だと思うけど、ハッピー気分だからどうでもいいや!


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□■□ 逃げる太陽シリーズ □■□
あっちの<俺>もそっちの<俺>も、<俺>はいつでも同じ<俺>。
『一年で一番長い日』本編。完結済み。関連続編有り。
『古美術雑貨取扱店 慈恩堂奇譚』古道具屋、慈恩堂がらみの、ちょっと不思議なお話。
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