ある日の<俺> 7月27日。 移り気な青空
後から本日の天気予報を確認したら、九時から十二時までの間には、きっちり傘マークがついてた。
でも、朝は青空、太陽はSUNSUN。
洗濯日和に思えたんだろうな。
この辺りの最寄り駅からたった一駅の会社に勤めている国仲さんから、俺に緊急依頼が入ったんだ。
──今、そっち雨降ってますか!
「ああ・・・ついさっき降リ出したところです。でも、空青いし太陽も明るいし、変な感じですよ」
──ふ、布団、取り入れてください!
「え? 布団干して出たんですか? 昼前に雨が降る確率が高いってことだったのに」
──天気予報、見てなかったんです。いい天気だったし、今日は昼過ぎには帰宅する予定だったんで、・・・ああ、久しぶりに布団干そうなんて思ったのが間違いだった!
「そう興奮しないで。すぐ行ってきます。国仲さんち、すぐそこだし」
──門の鍵、引っ掛けてあるだけなんで。取り入れた布団は、ああ、どうしよう・・・
よくあるおもちゃみたいな小さな門の鍵はともかく、家全体は戸締りしてるよなぁ、普通。
「何とかなるでしょう。うち、ブルーシートも置いてるんで。布団、シングルですね?」
──はい!
「それなら軽いから大丈夫。帰り、うち寄ってください。ブルーシートに包んでこっちに運びます。布団乾燥機持ってるんで、掛けておきます。それじゃ、すぐ行ってきますから!」
お互い早口で用件を伝え合い、電話を切る。俺は国仲さんの布団を守るため、用具置き場からきれいなブルーシートを取り出し、外に飛び出した。俺だって雨に濡れるけど、今はそんなこと言ってる場合じゃない。
雨で濡れきった布団ほど、厄介で哀しいものはない。
こういう時、独り者って辛いよなぁ・・・
おまけ。
7月25日の<俺>の話。
強い風を伴って昼過ぎからいきなり降り出した雨に、<俺>は干していた洗濯物を台無しにされたようです。しかも、突風でトランクスを一枚吹き飛ばされた模様。下着類はその時身につけているもの以外全部洗ってしまったので、替えのものがありません。仕事で汗かいたから、シャワーを浴びて着替えたいのに・・
雨に濡れてしまった洗濯物を再び洗濯機に押し込み、商店街まで下着を買いに走った<俺>。フクスケの白ブリーフか甲冑パンツかの選択を迫られ、悩んでいるのでありました。
独り者の悲哀、相憐れむ。