ある日の<俺> 3月18日。 無言電話対策
今日は臨時収入が入った。
馴染みのチンピラ、シンジのツレが無言電話の被害に遭っているというので、ちょっとしたアドバイスをした。そうしたら、それまで一日何十回とかかって来ていた無言電話が、ぴたりと止まったのだという。
アドバイスといっても、電話口で延々と般若心経を流す、という簡単なものだったんだけど。
そんな程度で止めるとは、無言電話の主も根性(?)が無さすぎると思う。嫌がらせだったのか、ストーカーだったのか分からないけど、他人に粘着する暇があるんなら、どっかの寺に修行にでも行けば良いのに。
「尼寺へ行け!」と言ったのはハムレットだったか。相手が男だったら「修道院へ行け!」となるんだろうか。だけど、日本だったらやっぱり寺だろうな。神社でもいいけど。
結構な額の謝礼だったので、一応辞退したのだが、シンジのツレはよほど羽振りが良いのか、はたまた無言電話が止んだのがそれほどうれしかったのか、どうしても受け取ってくれというので、ありがたくもらっておくことにした。シンジもそうしろというし。
さて、せっかくだから、このお金でののかの小学校入学祝を買うことにしよう。予定していたより予算が増えたから、最初に思ってたよりいいものをプレゼント出来る。そうだな、芙蓉んちの夏樹くんもののかと同じく四月からぴっかぴかの一年生だ。あの子にも何かお祝いを買ってあげよう。