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ある日の<俺> 4月21日。 ジグソーパズルとマスオさん 8 終

その後。


あの手この手で婿をジグソーパズル仲間にしようと画策するお舅さんに精神的にキレた池本さん、「実家に帰らせていただきます!」をやったらしい。彼の場合、基本的にパソコンがあってネットが出来る環境ならば仕事も出来るわけだし。


マスオさんの逆襲というわけだ。


それが欧州への出張から帰ってきた娘にバレて、ジ・エンド。夫婦二人して家を出て、離れたところにマンションでも借りる! って言われたら、そりゃ引き下がるしかないわな。


娘に叱られて、しょんぼりしてるお舅さんが可哀想になった池本さん(奥さん曰く、アレは演技よ! ってことらしいけど)、一計を案じたらしい。


お舅さんと今は亡き姑さんが二人で映ってる写真をパソコンに取り込み、色々加工して(説明してもらったけど、俺にはよく分からんかった)、オリジナルなジグソーパズルを作ってあげたそうだ。


実際の土台やら裁断はツテを頼ってやってもらったらしいけど、それにしても凄い。なんたって、キャビネサイズで五千ピースだ。


──ピンセット使ってやるらしい。俺は想像しただけで気が遠くなった。


お義母さんとの思い出、お義父さんがもう一度組み立ててみませんか?


そう言ってオリジナルジグソーを手渡したら、性格のイイお舅さん、泣いたそうだ。鬼の目に涙、いや、ごほごほ。


まあ、何というか。


<小人閑居して不善を成す>という言葉があるけど、池本さんのお舅さんの場合は、<男やもめ寂しくてムコをいじる>かな?(池本さん、ゴメン)


大団円だね。うん。


・・・俺はジグソーパズル・アレルギーになったけど。


なのに。


元妻から、娘のののかが最近ジグソーパズルにはまってるって聞いて、俺、父親として悩んでる。やっぱり一緒に遊んでやるべきなんだろうか?


・・・

・・・


ののか、ののかが望むなら、パパ、頑張るよ!


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□■□ 逃げる太陽シリーズ □■□
あっちの<俺>もそっちの<俺>も、<俺>はいつでも同じ<俺>。
『一年で一番長い日』本編。完結済み。関連続編有り。
『古美術雑貨取扱店 慈恩堂奇譚』古道具屋、慈恩堂がらみの、ちょっと不思議なお話。
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