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ある日の<俺> 4月2日。 四月のおしくらまんじゅう
四月になったというのに。各地の桜も、何分咲きとかいってるのに。
寒い。寒いぞ。今日は寒い。風が強いからだろうか。思わず、仕舞い掛けたダウンジャケット出してしまった。伝さんたちはいいよな、毛皮着てるから。でも、夏でも脱げない毛皮だからおあいこか。って、犬と張り合ってどうするよ、俺。
夜、駅近くの学習塾に子供のお迎えに行ったら、他のお迎え待ちの子供たちがひどく寒そうにしてたので、おしくらまんじゅうを教えてみた。
おしくらまんじゅう、おされてなくな!
子供たちが、ぎゅうぎゅうぎゅう。
最初は戸惑ってたけど、だんだん楽しく、暖かくなってきたようだ。勉強に疲れた顔も、みんな年相応(?)に紅潮してきて微笑ましい。
やっぱり、子供は風の子、元気な子。
春休みも、もう終わり。新学年を迎えるこの子たちを、校庭の桜が満開で待ってくれていることだろうな。