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ある日の<俺> 3月28日。 土筆はつくし
土筆、と書いて「つくし」。うん、漢字を使った見事な形態描写だよな。
てなことをつらつらと考える俺の目の前には、土筆、土筆、土筆。但し、この<筆>は墨じゃなくて胞子をいっぱいくっつけてます。
何でこんなに土筆に埋もれてるのかというと、ハカマを取る作業を請け負ったからだ。ハカマってアレだ。土筆の茎の節々を取り巻いてる硬いフリル(?)のようなもの。これ取らないと、食べられないんだよ。
依頼主の堤の奥さん、義母さんに誘われて、旦那さんの実家近くの山で土筆狩りに興じたのはいいが、このハカマ取りが大嫌いらしい。摂るのは楽しいけど、食べるのも好きだけど、ってやつ。・・・まあ、気持ちは分からなくもない。
ハカマ取りが終わったら、規定の料金+土筆のごま油炒め・卵とじをくれるっていうから、頑張ってる。ハカマ取りは面倒で面倒で、とにかく面倒なんだけど、美味いんだよなぁ、年に一度の春の味覚。
土筆のごま油炒めは、絶対ビールに合うはず!
がんばれ、俺! 今夜の楽しい晩酌のために!
ああ、俺ってやつは、何でこんなに食い意地張ってんだろう・・・