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ある日の<俺> 1月5日。 年寄りが餅を喉に詰まらせる

今日はえらい目に遭った。


気のいいゴールデンリトリーバーのベルちゃんの散歩を終えて、飼い主の柚木さんちに連れて帰ったら。


柚木さんのご父君・御年八十二歳が、餅を喉に詰まらせて大騒ぎになっていた。


俺はベルちゃんを繋ぐのも忘れて家に上がり込み、大声で掃除機を持って来るように言った。慌てて運ばれてきた掃除機の筒先を引っ掴み、喉を掻き毟って苦しむご父君の喉に突っ込んで、吸引レベルを最大にしてスイッチを入れる。


餅は、取れた。


良かった・・・


安心した途端、その場にへたり込んだ。しばらく動けなかった。



はあ。


念のため、病院へ行ってもらったけど、お年寄りに餅は危険だ。良く噛んで注意深く飲み込めば大丈夫なんだろうけど・・・


柚木さんたちご家族には感謝してもらったが、俺はとにかく怖くかった。下手したら亡くなってたかもしれないんだ。


全国のお年寄りにお願いです。餅は小さく切って、良く噛んで食べてください・・・


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□■□ 逃げる太陽シリーズ □■□
あっちの<俺>もそっちの<俺>も、<俺>はいつでも同じ<俺>。
『一年で一番長い日』本編。完結済み。関連続編有り。
『古美術雑貨取扱店 慈恩堂奇譚』古道具屋、慈恩堂がらみの、ちょっと不思議なお話。
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