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ある日の<俺> 9月24日。  芸術の秋 目から塩水

芸術の秋、というわけじゃないけど。


さっき、うとうとしながらテレビを見ていたら、ピアノの曲が流れてきた。よく知らないが、クラシックだと思う。


それが流れていたのはほんの短い間だったのに、気がつけば、鼻水が。

え? と思って頬を擦ったら、目から塩水が・・・


な、何だこれ。何だ、この乙女のような反応は(鼻水は乙女とは言い難いが)! 心の中は大パニック。こっ恥ずかしくて、その辺を転がりまわりたくなったが、身体はぴくりとも動かなかった。


どうやら、俺はそのピアノの音にいたく感動してしまったらしいのだ。こんなことは初めてだ。


心をふるわせる、その音色。


もう一度聴きたいと思ったが、ピアニストの名前も、その曲も、結局分からず終いだった。



更けゆく秋の夜。旅の空にはあらねば、寝床はすぐそこ。

もう寝よう。


夢の中で、あの音色に出会えるかもしれない。


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□■□ 逃げる太陽シリーズ □■□
あっちの<俺>もそっちの<俺>も、<俺>はいつでも同じ<俺>。
『一年で一番長い日』本編。完結済み。関連続編有り。
『古美術雑貨取扱店 慈恩堂奇譚』古道具屋、慈恩堂がらみの、ちょっと不思議なお話。
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