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ある日の<俺> 9月22日。 季節の変わり目は眠い
季節の変わり目って、だるいなぁ。
そして、眠い。
今日は珍しく何も仕事が無い。散歩も、お手伝いも、お迎えも、買い物代行も、迷子ペット探しも、エトセトラ、ウントゾーバイター。何にも。なぁんにも。
珍しく、と言えることがありがたい。何でも屋としては。
ともあれ、兎に角眠いのだ。
んー? 「とにかく」って、何で「兎」に「角」って書くんだろう。うさぎのつの? ・・・うーん、大丈夫か、俺。自分で心配になる。そんなことはどうだっていいじゃないか。
事務所のボロソファ。こんなとこで転寝すると、風邪引くな。風邪引くと、ののかにも智晴にも元妻にも叱られる。だけど、眠い。魔物に魅入られたみたい。
睡魔、とは良く言ったもんだ。
が、魔物より、俺は風邪引いてののかに怒られたり泣かれたりする方が怖い。しょうがない、泣く子と地頭には勝てぬ。とりあえずズボンだけ脱いで、起きてから数時間も経たない寝床にダイビングだ。
あー、洗濯・・・
後でいいや。本能の赴くままに、俺は寝る。