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黄泉夜譚 ヨモツヤタン  作者: 朝里 樹
用語集・各話あらすじ
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用語集

 過去に出てきた用語が、話数をおいてまた出てきたりするので、簡単に調べられるように用語集を設置します。基本的には公開している話に出てきた用語を解説して行くので、話が進むごとに増えていきます。そのため、未読の方はネタバレになる可能性がありますが、もしこの用語集から興味を持ってくれたという方がいても私個人としては嬉しいです。

一.「異界・境界・人間界」



・異界

 この世界には三つの隔たった世界がある。そのひとつが異である。境界を抜けた先にある、人間界とは異なった世界。その様相は人間界と変わらぬものから、人間が住むことのできないような世界まで様々である。主に異形のものたちが住んでおり、独自の社会を形成している場合もあるが、全くの手付かず、自然のままに残された場所も多くある。また、神族などが住む天上界など、特殊な異界も存在する。



・境界

 異界と異界、また異界と人間界の間に存在する境の世界。主に二つの世界を往来するために使われるが、稀に境界という世界そのものに接続する境界がある。境界は様々な人間界、異界とつながっているため、移動のために使われることもある。ただしその分道は複雑で、最初から目的地への行き方を覚えていないと迷うこととなる。また、境界内には所々に宿を兼ねた案内所が存在する。



・人間界

 所謂普通の世界。人間や動物が住み、異界や境界、そして異形のものの存在を知る者は少ない。人間界に住む異形もいるが、現在ではかなり数を減らしている。その分、異界、境界に比べて妖気は薄い。



・天界、地界、冥界

 三つの世界のうち異界はさらに三つの階層に分けられ、上空にあるものを天界、地上にあるものを地界、地下、海中にあるものを冥界と呼ぶ。普通に異界と呼ばれる際には地界を指し、天界と冥界は特殊な異界とされる。

 地界には様々な種族が生息、生活しているが、天界、冥界は基本的に神族と呼ばれる種族に支配されている。彼らは世界中の神話の中で神と称されるものたちであり、絶大な力を持っているが、現在では他の異界や人間界にはほとんど干渉しないため、異形であっても天冥界の存在を知らないものも少なくない。 

 日本における天界は「高天原」「夜の食国」の二つ、冥界は「根の国」「常世の国」の二つであり、またかつては「黄泉国」も冥界の名であった。また、天冥界は世界中に存在する。



二.「妖力と霊力」


・妖力

 生物や物質など形のあるもの、また物理的現象に宿る、特殊な力。形のある物に宿り、物理的に物質に干渉することができるエネルギー。妖力という名称は東洋のもので、西洋では魔力と呼ばれることが多いが、同一のものを差す。

 八つの属性に分けることができると言われ、それぞれ特性、形状が異なる。また、妖力の色は各個人によって異なるとされる。

 妖力は肉体に宿るため、それによって身体能力や治癒能力を上げることが可能。また妖力そのものを体外へ放出するか、持った道具に通わせることで攻撃、治療、創造など様々なことができる。他に、妖気の通い易いものを媒介にして妖術を使用するものもいる。

 妖力の気配のことを妖気と言い、一定以上の強さの場合は視認することが可能。

 妖力は程度の大小はあれ全ての生物が持っており、これが尽きると肉体の機能が失われ、死に至ることとなる。

 また、妖力を使って形のあるものに作用させる術を、妖術(西洋では魔術)と呼ぶ。



・霊力

 妖力とは逆に、形のないもの、概念的現象に宿る力。概念や感情といった物に宿り、干渉することができる。属性はなく、妖力よりも扱いが遥かに難しいとされる。

 生物の場合霊体という魂のようなものに宿っており、記憶や感情、思考などを司っているため、それが心や魂そのものであると言われている。霊力が尽きると霊体が失われるため、その場合思考や感情といったものの一切を失ってしまい、生ける屍と化してしまう。

 霊力の気配を霊気と言い、霊力、霊気の流れを霊脈と言う。霊脈は異界、人間界問わず存在し、霊磁場と呼ばれる特殊な空間を作っている。何らかの要因で強い霊力が霊脈に干渉した際は、この霊磁場が乱れることになる。

 霊力を使って形のないものに作用させる術を、霊術と呼ぶ。



・妖力と霊力の関係

 生物においては妖力は肉体に、霊力は霊体に蓄積される。ただし、この二つの力は互いに唯一置換可能である。そのため、怒りや悲しみなどの感情によって発生した霊力は妖力に変えることも、逆に妖力を使ってある程度感情を制御することも可能。これによって、霊体でしかなかった存在が、妖力を使って肉体を作り出すことがある。

 妖力と霊力の作用のさせ方を例を挙げて説明するとすれば、例えば「音楽」というものにそれぞれを作用させたい場合、妖力は音、つまり空気の振動そのものに、霊力は音の流れ、つまり旋律に向かって作用させればよい。



言霊(ことだま)

 言葉というものは概念であり、そこに人間や異形が意味を見出すことがなければただのインクの染み、口から発せられる音でしかない。そこに何らかの定義付けを行うことによって言葉というものが生まれるため、言葉に宿るのは妖力ではなく霊力であり、それらは総称として言霊と呼ばれる。

これは呪文や祝詞、読経などに利用されてきたが、そのままでは形のあるものに直接さようさせることができない。そのため言霊を使って戦う場合には、声や文字の書かれた紙などに備わった言霊を、自分自身の幽体を通して霊力から妖力に変換し、放つことによって使うという方法がとられる。

 また、同じように絵画が持つ霊力のことは画霊(がれい)と呼ばれる。



・妖力の八属性

 

 妖気に宿る八種類の特徴。日本では陰陽火氷風雷地水(いんようかひょうふうらいちすい)と分けられ、妖力を魔力と呼ぶ西洋では光、闇、炎、水、風、地、氷、雷と分ける。それぞれ見た目、特徴が異なるが、それぞれに下位上位関係はない。


陰属性:妖気の形は霧、靄、煙などの形。他に闇の属性などと呼ばれる。暗闇に自身の姿を隠す、暗闇を操るなどの能力が多い。


陽属性:妖気の形はそれぞれの色の光。他に光の属性などと呼ばれる。光を吸収、反射する、光そのものを操るなどの能力が多い。


火属性:妖気の形は炎、熱気、陽炎などの形。他に炎、熱の属性などと呼ばれる。炎を作り出す、操る、また高熱の下でも行動できるという能力が多い。


氷属性:妖気の形は冷気、氷など。他に冷の属性などと呼ばれる。冷気、氷を作り出す、操る、また寒冷下でも行動できるといった能力が多い。


風属性:妖気の形は気体状。他に嵐の属性などと呼ばれる。風や気体を操る、また飛行能力を持つなどの能力が多い。


雷属性:妖気の形は電撃状。他に(いかずち)の属性などと呼ばれる。電気エネルギーの特性を持つ属性で、電撃、天候を操る能力が多い。従来の異形の他、人工的に作られた機械が異形化した場合持つことの多い属性。


地属性:妖気の形は砂塵、石、花弁、根など。他に木の属性などと呼ばれる。岩、地面、植物などのほか、鉱物など固体のものに関連した能力を持つことが多い。


水属性:妖気形は液体、または湯気状。主に水生だったり、海、川、湖など水に関係する異形が持つ属性。水のほか、液体全般に関係する属性であり、この属性を持つ異形は水中での活動に優れていることが多い。





三.「肉体・霊体・幽体」



・肉体

 生物を構成する三つの要素の一つで、物理的な干渉のできる体。一般的に「身体」や「体」と言ったらこの肉体を差すことが多い。

 妖力を使うものにとってはこれを使うための媒介であり、肉体に妖力を作用させることで強化することもできる。



・霊体

 生物を構成する三つの要素の一つで、概念的な干渉のできる体。一般的に「精神」や「魂」と言ったものはこの霊体である。

 霊体は物理的に干渉ができず、視認するだけでも霊力が必要。触れるためにはさらに強い霊力が必要であるため、霊力の弱い人間にはあまり幽霊などが観測されなかった。霊力を行使する際には、形のないものに意識を向ける必要があり、例えば霊体を触る場合は、形のない霊体を強く視認、意識できる霊力が必要となる。



・幽体

 肉体と霊体の中間に当たる体で、肉体と霊体を結合させ、妖力と霊力を相互に置換する働きを持つ。生きているものは死ぬとこの幽体が消失し、肉体と霊体が分離することとなる。

 異形のもののほとんどは、自身の霊力を作用させることで自分の体を一時的に幽体にすることができ、その場合、霊力がないものからは見えないが、自分からは相手に干渉できるという、霊体、肉体の特徴を併せ持つ状態になることが可能。

 また、幽霊だったものが肉体を持ち、妖怪化した場合は基本的な体の状態が幽体という場合も多い。これは、こういった妖怪は妖力よりも霊力の方が強いため、それを行使しやすいように霊体に近い体を維持しているためだと思われる。(生き物の場合、霊体になることは基本的にできない)





四.「異形のもの」



・異形のもの

 神や妖精から妖怪、幻獣、幽霊、さらには宇宙生物や科学実験によって生まれた生物などを指す言葉。略称して「異形」と呼ばれることも多い。

 この定義は人の世界に相いることのないものたちであるため、例え人工的に造られたものでも人間界に存在できない場合は異形となる。

 これはかつて人とは違う者たちが人間界から迫害され、異界に追われたという歴史に起因しており、それぞれ姿かたちも、種族も文化も違うものたちが、人に対抗し、生きていくために共通の呼び名を持つため、各々が異なる形を持ったものという意味を持って、自分たちを「異形」呼んだことが始まりである(人間の呼ぶ異形のものという言葉に反抗したという理由もある)。

 妖力、霊力が高いものが多く、人間よりも知能の高いものも多くいる。しかし、それは異形の条件ではなく、例えばまだ見つかっていない動物や、絶滅したといわれる古代生物が生きていた場合などでも人の世界に認められない限りは異形のものというカゴテリーに入る。

 ほとんどの異形のものは「異界」と呼ばれる人間の世界とは異なった世界に住んでいるが、少数は人間に化けて人間界で暮らしている。



・妖怪

 別称は(あやかし)、物の怪など。主に中国、日本を始めとしたアジアでの異形の総称として使われる。しかし妖怪という言葉でひとくくりにしているが、全てが画一的なのではなく、地域、種族、固体毎に大きな差がある。

 正確には肉体を持ったものにしか使われない名称であるため、霊対である幽霊などを指す言葉ではないが、人間界では混同されていることが多い。また、人工的に作られた生物や妖力を持たない異形については妖怪という言葉は基本的には使われない。

 日本の妖怪の特徴としては昼間よりも夜を好み、生命力が強く寿命も長いことなどが挙げられる。また誕生する経緯も様々で、他の動物と同じように生殖能力を持っているものもいれば他の生物が何らかの要因によって変化し生まれるもの、また無機物や幽霊がそれぞれ霊体、肉体を持つことで生まれるものなどがある。



・幽霊

 幽霊は妖怪と違って、肉体を持たない、霊体だけの存在である。生物が死んだとき、強い思いを残していると、それが強い霊力となり、霊体だけをこの世にとどまらせることがある。いわば精神だけの存在であるが、稀に霊力の弱い者でもその姿を認識できることがある。理由としては幽霊を見る人がその幽霊のことを良く知っていること。形のない霊体が人の姿に見えるのはその幽霊の心象によるものが大きいため、自分が思っている自分の姿で現れる。そして見る側がその幽霊について良く知っていたり、意識していたりする場合、つまり互いに互いの存在を認知しようとすると、霊気の波長が合ってしまう。そうなると霊感が弱くても相手の存在を認識してしまう。良く家族の霊が見えたり、心霊スポットで幽霊が見えるのはこれが原因である。

 幽霊は強い思いによってこの世に留まっているため、その執着の原因を解消できれば、多くは成仏して、この世からいなくなる。ただし、稀に幽霊が自身の霊力を妖力に変えることで幽体、肉体を作り出し、妖怪化することがあり、その場合はもう成仏させることはできなくなる。



・宇宙生物

 地球外からやってきた生命体の総称。そのため、その姿形、能力、知力などに統一性は皆無。彼らが地球に到達する方法も、直接地球に来る、隕石などに付着して来る、宇宙船など高度な技術を用いる、境界や次元を繋げて現れるなど多種多様。

 宇宙空間または他惑星の生命体であるため、地球での常識は通用しないことが多く、場合によってはかなり危険な存在となり得る。

知能の高い宇宙生命体の中には地球生命体に友好的なものもおり、現在では異界に住処を持っているものもいる。彼らから異界にもたらされる技術も多い。しかし、人間界はかつて異形が大虐殺された歴史があるため、基本的に現れることはない。

 一方悪意を持って宇宙生物が現れると、大抵の場合大参事となる。地球まで来れるほどの技術を持った宇宙生物にとって地球はそれほど魅力的な星ではないため、基本的には大規模な侵略を受けるということはないが、暇潰しなどの理由でやって来るものもいる。こういうものは大抵戦闘力を持った異形に討伐されるが、大きな損害をもたらすことが多い。

 宇宙生物は地球外の生物のため、妖力を持たず、独自のエネルギーを使うことが多い。そのため、地球の異形は今までの戦い方が通用せず、苦戦を強いられることになる。



・神族

 異界の中でも基本的に天界、冥界に存在する種族。世界中に神話の中で語り継がれてきた存在であり、人間や他の異形のものたちよりも遥か(いにしえ)に誕生した。歴史的には恐竜の時代の後、人間や妖怪などが誕生する前となる。

 かつては人や異形と関り、彼らに知恵や力を授けたり、逆に被害を与えたりしていたが、現在ではほとんど干渉することはなくなった。その理由として、地球外から侵略に現れた外なる神、邪神たちのとの戦争により大きく力を失ったためと伝えられている。



五.「死神」



・死神

 一定以上の(けが)れを背負ったものを殺す役割を持つ異形のもの。世界中に存在する。

 死神のいう穢れとは、その存在が背負う恨みの蓄積のことであり、一般的な人間の法律や道徳とは直接関係はない。

 死神は種として存在するわけではなく、人間、異形など全ての生物が死んだ際、稀に死神に変化する。死神になるものの条件としては、死の時点で穢れがないこと、激しい恨みを持って死んだこと、自分と同じ恨みを持って死んでいったものが大勢いること、が挙げられる。死神は同じ恨みを持ったものたちの思いを背負い、誕生するとされる。

 死神が穢れを背負ったものを殺すのは本能として備わっているが、ある程度の自制は可能。



(けが)

 死神という種族が霊力によって視認することができる一種の霊気。その存在が背負う、他者からの怨みのことを差し、この怨みには逆恨みは含まれず、本当に相手に怨まれている場合のみ死神には視認される。この穢れが一定以上蓄積されると、死神は相手を殺すために動き出す。この行為は(はら)いと呼ばれる。



 

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