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番外編
前回の話のつづき(?)的な感じですが、お話ではなく、『歌』です。
歌と言っても歌詞だけで、どっちかっていうと詩?という感じです。
特に読まなくても支障はありません。
というか全ての話がほとんど読み切りでつながりなどあまりありませんが・・・。
~兵助の詩~
寒さで震えた睫毛
白い息が溢れて
紅い鼻と紅い頬
お天道さんは雪畳に輝いて
トサリと落ちる雪が眩しい
雪兎、 跳んでく
紅い眼が笑ってる
きらきら浴びるよ お日様
白兎、 飛んでく
まん丸体が揺れてる
ふわふわ跳ねるよ 月まで
寒さで丸まる体
眺めるだけの雪景色
呆れ顔の君が来た
幼き思い出に微笑んで
小さな兎を手に乗せた
雪兎、跳ねてゆく
丸い耳でとんでゆく
くるくる回るよ お庭で
白兎、羽てゆく
冷たい体が溶けてゆく
さらさら消えるよ また会えるかな
いつか消えてしまっても
形のないものが
残ってるから
きっと大丈夫だって
いつだって近くにいるから
雪兎 はねてゆき
かわいいお口は笑ってる
ぴょんぴょん遊ぶよ あの橋で
白兎、帰ってゆく
まんまるお月様のもとへ
赤いおめめを残してね
タイトルを番外編としてもよいのか・・・・。