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仮定  作者: 花霞
8/24

準備

こいつは石(岩だった気がするけど、もう済んだこと)が投げられる位置もコントロールできるっての!?

偶然にしても、あんな弱みを握られるなんて…

あの後、仕方なく私は家の住所を教え、犯行現場に長居はしたくないので、そのまま撤退。

目的を果たし終えたのか、尭人はもう追ってこなかった。

とゆーか、初日から異性を家に招くってどうゆう事よ!

しかも、よりによってあんな変態を…

私なにやってんだろ…


今日は手続きなどの事しかしないので、ハプニングはあったものの、昼過ぎのはやるべきことをやり終えれた。私だって、尭人がいなければ出来る娘なんだから!

校長との挨拶はさすがに罪悪感といったものがこみあげてきたのは、もう過去のこと。

昼は外で軽く食べておこう。

あいつは、学校が終わったらすぐ行くと言っていたので、だいたい学校の終わる4~5時までには家に居なくちゃいけないはずだ。

ちなみに、部屋の中はすさまじい惨状になっているが、部屋に入れる気などさらさらないので、放置していても問題ないだろう。

さてと、今は1時半。まだ時間はある。

そういえば、教材をそろえなくてはいけなかったんだっけ。

正式に学校に通うのは明日、明後日の休日をはさんんでなので、急ぐ必要は別にないのだが、

ちょうど暇だし、懐はパンパンだ。

手元にはさっき貰った、必要な教材リストもある。

さっそく、私は本屋に向かう事に。なかなかの都会なこの町を歩いていく。

ちなみに、目的地には徒歩で40分かかるが、バスや電車に乗らないのは、決して乗り物が怖いからじゃない。

ここからの徒歩描写はカットして、アッという間に40分後。

私はリストに書いてある教材を選んでいき、順調にそろえていく。

しかし、順調なのはここまでだった。

「これって、どっちを買えばいいの?」

リストには、「良い子の数学教室」とあるが、本屋には「良い子の数学教室」シリーズが3冊あり、

なら、全部買えばいいのかと思うけど、リストの個数の項目には一冊と書いてあるし。

とりあえず、全部を買えばいいんじゃないかな、と値段を見るが、さすがに3000円もするものを間違えて買うのは嫌だ。

「なに見てるの?」

私が困り果てていると、横から尭人の声が聞こえた気がした。

きっと疲れているんだろう。

…なんて現実逃避はいつまでも続かない。

「なんでここにいるのよ?」

「学校だるいから早退して、杏の家行こうかと思ったら行く道に杏の姿があったから」

「あんたの不真面目っぷりにはもう突っ込まないわよ…疲れるから」

「ねえ、何か悩んでるの~?恋の悩みになら乗るよ」

「あんたには恋の相談なんてしないわよ。第一、恋の悩みじゃないし」

「じゃあ、何悩んでるの?」

そうだ、こいつも不真面目とは言え、一応私と同じ生徒だ。

ここでは素直に頼るとしようか。

「この教材ってどれを買えばいいのかな~、と思って」

「ああ、これね。この3冊の中にはないよ」

「はあ?」

「この本はうちの購買部限定品だから。著者が俺だし」

「はあ!?」今回は!マークもいっしょに

「だから、それは今度登校する時に買えばいいんだよ」

「お前の書いた教材って…信用できんな」

「そんなことないよ、俺頭良いから」

なんだか、考えるのに疲れてきた。

こうなったら、あるがままを受け止めよう。

私は、買うべきものを持ってレジに向かった。


買い物を済ませ、尭人といっしょに本屋をでる。

「さあ、じゃあ行こうか」

そう言って、歩きだす尭人。

「お前、バスとか乗らないのか?」

私は怖いから…じゃなくて、経済的に乗らないけど。

「いや~、乗り物って怖いじゃん」

同類発見。うれしくないけど

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