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お祖母ちゃん part3
「さ、あがってあがって。」
お祖母ちゃん、なんか機嫌よさそう。
私に友達できたと思ってるのかな。
こんな奴友達じゃないわよ!!
「おじゃましま~す!」
尭人は元気な声を張り上げながら入ってきた。
すると玄関に飾ってある絵を見て、
「お、杏、この絵誰が描いたの?凄く上手い。」
「それは親戚の伯父さんが書いたの。ちなみにこの絵の山、何かわかる?」
「槍ヶ岳。」
へぇ。詳しいじゃん、コイツ。
「アンタ山登ったことあるの?」
「中2の時に1回。杏は?」
「こんなかよわい女の子が登ると思う?」
「いや、太ももムチムチだし。ムチ子だし。」
ガッガッガッ
「ごめんごめん。冗談だって。」
ガッガッガッ
「痛っ!言っとくけど、痛いよ?脚。」
ガッガッガッ
「痛いって!ねぇ!」
「よくも思春期の乙女を『ムチ子』なんて言ったわね!屈辱!」
「だから、冗d・・・」
そのとき、
「さあさあ、二人ともそんなとこいないでコッチきなさいな。」
というお祖母ちゃんの一言で、『ムチ子事件』、終幕。
嗚呼、コイツを家に入れるのか・・・