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非存在観測部隊の怪現象譚~ミコト教授のケースログ~  作者: LostCun
ケース2

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ホラ穴事件 ―残業帰りのサラリーマンが遭遇した、足の生えた地蔵の怪― 1話

道に穴が開いていた。

地盤沈下だろうか?

何の変哲もない裏路地

転々とこぶしだいの穴が真っすぐ開いていた。

まるで足跡のように。

これはまだ誰も知らない非存在の話。



ゴトウダ。男性。32歳。

未婚。サラリーマンとして5年目だ。

「この仕事は明日までに終わらせたいんだ」

そう言って今日は珍しく残業をしていた。

最近の世の中ではいわゆるサービス残業と言う旧世紀の概念が

遺物とされていて早く家に帰るのが出来るサラリーマンだとされていた。

ゴトウダもいつもそうしている。

しかし、明日はコンペティションだった。

仕事に追われ、しっかりと給与をもらって残業をするのだ。

だれに何を言われるまでもない。

正当な仕事と対価だ。

コンペに受かりさえすれば、だが。


「明日のコンペに通らなかったらここ3か月の仕事が無意味になる」

仄かに燃やした闘志を隠して資料を作成していくのだった。



「ふう。一服一服と」

ゴトウダは一休みしてコーヒーを飲んでいた。

「この後は……プレゼンの確認をしなくちゃなあ。誰か残っているだろうか?」

居残っていたメンバーを3人ほど集めてプレゼンの確認をした。

「いいんじゃないかな?」

「コンペ!頑張ってね!」

「俺たちの30分を無駄にするなよ!」


準備は万端だ。

22時、家に帰って明日のコンペに備えよう。


ガタンゴトンガタンゴトン

電車で最寄り駅まで30分。我が家は割と都心に近いと思う。

都心部は何かと便利だ。何でも手に入るしイベントも多くある。

そんな都心部に住んでいることを少しだけ誇らしく思っていた。

そして帰路につくその道すがら……出会ってしまったのだ。


ゴウンゴウン、ゴロゴロゴロゴロ


何の音だ?

何気なく家の近くの裏路地を歩いていると、不思議な音がした。

工事でもしているのか?こんな時間に?まさか。

その後ゴトウダは目にすることとなった。

地蔵に足が生えている……?

目の錯覚かと思った。

目の前には田舎にいたころによく見たお地蔵様が足を生やして

歩いていた。足跡を残しながら。


オーホーオーホー


地蔵が近づくと何かをささやいているのが聞こえてきた。

逃げるべきか?そうだ。少し遠回りして帰ろう。

ゴトウダは逃げた。

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追いかけ地蔵ーー
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