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非存在観測部隊の怪現象譚~ミコト教授のケースログ~  作者: LostCun
ケース8

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15/23

反魂蝶 1話

「今日は昆虫を採りに行くわよ。みんな!いいわね!」


謝礼が出ると聞きつけてきたタイトと食券と単位につられたタツ、

そして事件を解決して無事巻き込まれ体質が発覚したミカの4人で

山にピクニックに行くこととなった。


「訓練がわりよ。みんな、体力ないでしょ!ついでに引き寄せ体質の確認も、ね」

「先生!今日は非存在に出会いに行くんですか?」

「単位のためとはいえ……」

「お弁当作ってきましたよ!お昼が楽しみですね!」


◇


ミコトの運転するミニバンで4人は山に向かった。

ブオオンブオオン

エンジンがうなりを上げる。

「やはりエンジン車しか勝たんのよ。EVよりも環境負荷が低いし!」

ミコトが浅い知識をひけらかしていた。油断している。

「EVって電気で動くんですよ!電気はエコじゃないですか!」

タイトが食って掛かる。

「送電ロスって知ってる?あと発電ロスも。電気だって

結局はタービンを回している物理的エネルギーから来ているのよ」

「へえ!そうなんですか。あっ酔い止め要りますか?」

ミカが相槌を打った。

「うええ。ありがとうミカちゃん」

タツは車酔いで苦しんでいた。


◇


「今日の目標を言うわ!蝶よ!蝶を見つけるのよ!捕まえられないのならカメラで撮影して!」

「撮影はタイトに任せる」

「オレかー。できる限り頑張ります」

「お昼休憩が楽しみですね!」


午前の陽気に誘われながら眠気を覚えつつ道を上っていく。

「あ!あれは?」

「アゲハね。黄色がキレイ」

「あれは?」

「クロアゲハね。黒いわ……」

「あのキラキラしたのは!」

「撮影しておいて!」


「蝶なんて見つけてどうするんですか?」

「その鱗粉に触れると、死者と対話ができると言う話よ」

「それも非存在なんですか?」

「たぶんね」


◇


「お昼ごはんおいしいですね」

サンドイッチ……卵とレタスとハムだ。

おにぎりは、ツナマヨとシャケ、あと梅干しか。

おいしい。

ミコトは舌鼓を打った。


「さて、午後も頑張りましょうか。暗くなる前には帰るわよ」


その後、夕方まで粘ってみたが目的の蝶は見つからなかった。

「帰るわよ!いい運動になったわね」


夕暮れの道路をミニバンが進んでいく。

「成果はなかったけれど気分転換にはなったわね」

「ありがとうございます。誘っていただいて」

「単位!ちゃんとつけてくださいよ」

「わたしも!ありがとうございます!」


ミカは助手席でお茶を飲んでいた。すると、

「あ、あれは?」

車を走らせていると、正面に一匹の蝶が舞っていた。

「あれ!あれよ!緑と白と黒!」

キキキキキーー!

車を急停車させた。

「タイト!スマホで撮影を!私は網を持っていくわ!」

「タツ!ライトを向けて!ミカは虫かごを持ってきて!」

ゆっくりと飛んでいく蝶を網でとらえた。

「やったわね。これは……学会に報告レベルかも」


網からそっと虫かごに入れる。

そのときフッと羽に触れてしまった。

「しまった!弱ってしまわないかしら……?」



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― 新着の感想 ―
食券でまたつられておるw
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