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非存在観測部隊の怪現象譚~ミコト教授のケースログ~  作者: LostCun
ケース8

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15/18

反魂蝶 1話

「今日は昆虫を採りに行くわよ。みんな!いいわね!」


謝礼が出ると聞きつけてきたタイトと食券と単位につられたタツ、

そして事件を解決して無事巻き込まれ体質が発覚したミカの4人で

山にピクニックに行くこととなった。


「訓練がわりよ。みんな、体力ないでしょ!ついでに引き寄せ体質の確認も、ね」

「先生!今日は非存在に出会いに行くんですか?」

「単位のためとはいえ……」

「お弁当作ってきましたよ!お昼が楽しみですね!」



ミコトの運転するミニバンで4人は山に向かった。

ブオオンブオオン

エンジンがうなりを上げる。

「やはりエンジン車しか勝たんのよ。EVよりも環境負荷が低いし!」

ミコトが浅い知識をひけらかしていた。油断している。

「EVって電気で動くんですよ!電気はエコじゃないですか!」

タイトが食って掛かる。

「送電ロスって知ってる?あと発電ロスも。電気だって

結局はタービンを回している物理的エネルギーから来ているのよ」

「へえ!そうなんですか。あっ酔い止め要りますか?」

ミカが相槌を打った。

「うええ。ありがとうミカちゃん」

タツは車酔いで苦しんでいた。



「今日の目標を言うわ!蝶よ!蝶を見つけるのよ!捕まえられないのならカメラで撮影して!」

「撮影はタイトに任せる」

「オレかー。できる限り頑張ります」

「お昼休憩が楽しみですね!」


午前の陽気に誘われながら眠気を覚えつつ道を上っていく。

「あ!あれは?」

「アゲハね。黄色がキレイ」

「あれは?」

「クロアゲハね。黒いわ……」

「あのキラキラしたのは!」

「撮影しておいて!」


「蝶なんて見つけてどうするんですか?」

「その鱗粉に触れると、死者と対話ができると言う話よ」

「それも非存在なんですか?」

「たぶんね」



「お昼ごはんおいしいですね」

サンドイッチ……卵とレタスとハムだ。

おにぎりは、ツナマヨとシャケ、あと梅干しか。

おいしい。

ミコトは舌鼓を打った。


「さて、午後も頑張りましょうか。暗くなる前には帰るわよ」


その後、夕方まで粘ってみたが目的の蝶は見つからなかった。

「帰るわよ!いい運動になったわね」


夕暮れの道路をミニバンが進んでいく。

「成果はなかったけれど気分転換にはなったわね」

「ありがとうございます。誘っていただいて」

「単位!ちゃんとつけてくださいよ」

「わたしも!ありがとうございます!」


ミカは助手席でお茶を飲んでいた。すると、

「あ、あれは?」

車を走らせていると、正面に一匹の蝶が舞っていた。

「あれ!あれよ!緑と白と黒!」

キキキキキーー!

車を急停車させた。

「タイト!スマホで撮影を!私は網を持っていくわ!」

「タツ!ライトを向けて!ミカは虫かごを持ってきて!」

ゆっくりと飛んでいく蝶を網でとらえた。

「やったわね。これは……学会に報告レベルかも」


網からそっと虫かごに入れる。

そのときフッと羽に触れてしまった。

「しまった!弱ってしまわないかしら……?」



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― 新着の感想 ―
食券でまたつられておるw
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