第二話 俺の尊厳は紙ほどの価値もないらしい
話の深みなんて犬にでも食わせちまいな。な文章だったりする。駄文でもよければどうぞ。
あとがきにテキトー過ぎる人物説明あり
やって参りました!新築モール!右。左。どこ見ても店!店!店!店!
まぁ、当たり前なんだけどな!
隣には美人。幼なじみで格ゲーキャラ的行動とる上、唯我独尊ですが。嬉しくないわけがない。
「さぁ、先ずはあそこね」
隣にいる幼なじみが指差した先には一度も入ったことのない乙女な店が一つ。女性物の服が殆どを占めている。
うぅ…きっついなぁ。
「早くこっち来なさい。もう決めてあるんだから」
一瞬で店の前まで移動し手招きしている幼なじみを見てほんの数時間のうちに癖になってしまったため息を吐く。
「分かったよ!本当におごりなんだよな?」
「社長令嬢嘗めんじゃないわよ?こっからここまでも可能なんだから」
まあ、本物の金持ちはそんな事しないけど…使い方分かってるし
と、彼女は呟いた。うん。そうだね。君はどちらかと言うと本物サイドだよ。きっと。
コイツの粗暴(本人の前で言ったら綺麗な川がみれる)な行動からは見当もつかないが親は筋金入りの大富豪だったりする。
俺の親は研究所で引きニート?してるがな。
「ありが「そのかわり私が言った物は全部来てもらうわよ」はい…」
「フフフ…私が恥ずかしくて着れないような物から男の中身を揺さぶるような物も着てもらおうかしら」
「今スッゲー不穏なことが聞こえた!ねぇ!嘘だよな?嘘だよな?」
「フフフ…」
淀みきった目で虚空を見つめている。
明らかに精神世界にトリップしてますよねぇ?
スカートは履きたくねぇな…男子の尊厳的に。スカート男子なんて物を俺は認めない!でも、外見女なんだよな。考える旅に鬱になる。
「まずはコレね」
突き出されたその手には白いワンピースが一着。一発目から僕のプライドは粉となって散ってゆくのだね…
「異論は?」
「認めない」
ですよねー。分かってはいるが期待したいのだよ。俺みたいな弱い子は
「うぅ…」
「ウジウジしてないでさっさと着る!私のおごりなんだからあんたに拒否権はないの」
「わーったよ…試着室は?」
「そこいって右」
ぞんざいに方向を指さすと次に俺に見せる地獄を選び始めた。
鈴祢が選んでいる物の中ですごく短いスカートが目に入った。そして、自分の手にあるワンピースと見比べてあんな物を履く女子の偉大さと、その中を見せない技術を実感する。見ただけで分かる。俺が履いたら確実に大安売りされること間違いなしだ。
下らないことを考えていると何時あいつの罵倒が飛んでくるか分からない。
俺はワンピース片手に試着室のカーテンを開いた。
「……………すみません。早く閉めてもらえませんか?」
「はい」
一瞬思考が停止した。カーテンを開けるとそこには着替え途中の女性が一人。
それなりに眼福だったのだが悲鳴が上がらなかった事で心に深く自分が女だということを自覚させられた。
テンション±ぶっちぎりで−だよ…バカやろー
「次どうぞ」
「あ、どうも」
結構長い間落ち込んでいたらしいいつの間にやらさっき意図せず(ここ重要)覗いてしまった彼女が居た。
うぅ…恥ずい。顔が熱くなってきた。中身男だからさっき見たの思い出すと……ねぇ?
「どうかされましたか?」
「なんでもねーです!」
あんまり恥ずいので試着室に駆け込んでピシャリとカーテンを閉めた。
精神は肉体の玩具なんて絶対嘘だ…そうだったら俺はこんな恥ずかしい思いをしなくてすんだ筈だ。
「はぁ…とりあえず着るか」
ため息を吐きながらTシャツを脱ごうとした手頃で上から布切れが降ってきた。
「それ。つけなさいねー」
縞々だと………
「どうせ下着なんてないでしょ。じゃ」
「ちょっと待てこら。なんだよこれ」
縞縞と言う二次元の産物でしかないはずのものが我が手にある。
上下セットは結構拙い。
「縞パン」
「なんか他に無かったのかよ!?」
「紐ならあるけど」
「これでいいっす」
女物って時点で精神衛生上良くないけどね。反論も出来ずしょうがないので着る事にしたのだが…
「鏡が怖い」
何か自分の裸体を見たら戻れないような気がする。というより越えてはいけない一線なんだと思う。
アイツに頼んでつけてもらうとか…無理だな。絶対おもしろそうとか理由で極上の笑顔浮かべながら嫌よって言うはず。
「はぁ…カーテンの方向いて自分の体みないように着替えるか…」
出来るか?人のをつけたことも外したことのない俺に。
鬱だ…
悪戦苦闘する事数10分!俺は自分の尊厳を護ったまま着替えることに成功した。けど、鏡見た瞬間尊厳崩壊。自分見て可愛いとか思った。どんなナルシズムだよ?バカやろー。
「着替え終わったぞー」
「清楚系は似合うのね」
「似合ってても、足がすーすーして落ち着かないがな」
「あっそ」
「スルーかよ?」
「次はコレで。それは先に買っとくから」
彼女の手には黒いニーハイソックスにミニスカート。白に英語で何か書かれたTシャツ。
絶対領域を男の俺が産み出せと?
これ以上大切なものを削れと?
「そうよ」
「心の中まで入ってくんな!」
「その顔で怒っても可愛いだけよ?」
「………もーやだ」
俺はその後も色々な服を着せられた。一番ミニスカートがキツかった。その着せた服で似合ったものは殆ど買って俺の家に配送した。明日には届くそうな。
今俺が着ているのは最初に着たワンピースである。髪の毛はポニーテールにしています。
「じゃあ、お昼ご飯でも食べに行きましょうか?」
「ん。さんせー。腹減ったし」
「さっきみたいに凹んでないわね?」
「考えないことにしたよ…」
「つまらないわねぇ」
うっせ。そうでもしないと俺は確実にヤンデルさんになってたよ。
「で。何食うんだ?」
「んーと。ランチバイキング何てどう?ここ新しいからよく知らないんだけど美味しいパン出すところがあるらしいのよ」
「パンか。良いんじゃねぇ?」
「それにしてもその顔に服でその口調は違和感てんこ盛りね」
「これが俺の最後の砦なんだ」
「ふーん…ちっさい砦ね」
ニヤリと笑うとそう言った。ちっさくてごめんね!それ以外に縋るもの無いんだよ!
「だまらっしゃい。それより、早いとこ行かなくて良いのか?混むぞ」
「それもそうね」
鈴祢の案内でバイキングを食べに行ったのはいいんだが…
胃の容量が思った以上に少ない…入らない。旨いからもっと食べたいんだけど
「もうダウン?だらしないわね」
「うるせぇ。鈴祢が食い過ぎなんだ。それだけ食って何で栄養が胸に行かないん」
言い切る前に無言で爪先を踵でグリグリされた。
女になってから殴られてなかったから調子のってみたら爪が割れそうになりました。グスン…イタくないもん。
涙目になりながらテキトーなものにフォークをぶっさして口に運ぶと…
「甘いものが旨い…だと」
ああ…神よ!俺が嫌いですか?
「くすっ…」
そこ。笑うな。
矢子 流雨
身長 168
性別 男→女
好物 だし巻き卵
所帯じみた高校生。性別が変わって困惑中。最近の悩みは友達が濃い事と風呂。
渾名はルー。大柴をつけると怒る。




