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134:エピローグ 確定された未来の切れ端

ある少女は一枚の絵画を持っていた。とは言っても大げさなものではなく、軽く持ち運べるものである。丁寧に包まれた布から解くと、そこには仲睦まじい二人の男女が描かれていた。


それを確認すると、もう一人の少女は嬉しそうに飛び上がる。何度もお礼を言った後、大事そうにそれを持ち帰っていった。


なぜ彼女はあれほどまでに喜んでいたのか。そんな質問を投げかけられた。


少女は複雑そうな表情を浮かべながら答える。曰く、この絵の娘から受け取ると、より恋愛成就の確立があがる。はたまた運命の人に出会えるなど、恋愛関連に関すること全てが、尾ひれのように付随されているらしい。


嫌ならやめればいい。そう言われるが、少女は首を横に振った。


この二人のことが、良いほうに周知されるのは止めたくない。しかし、いまだ何者でもない自分には、不適格なのではないかと。そんな自虐気味な言葉に対し、気にする意味が分からないと言葉を投げかけられる。


それを聞くと、少女は笑った。会話を交わしていくうちに、なんて小さな悩みだったのだと、そう思えてきたのだろう。徐々に明るさを取り戻していく。


あの絵がどういったいきさつで描かれたのか。その時の状況を楽しそうに語る少女の目は輝きに満ちていた。一目で彼らに好意があるものだとわかる。


少女が今笑ったのではないかと指摘するが、そんなはずはないと否定する。結論の出ない言い合いをした後、両親のことは好きかと質問された。


少女はもちろんと返事をすると、幸せそうに笑みを浮かべた。

ここまで読んでいただきありがとうございました!よければブクマ&評価して頂けたら次への励みになります。次回は同じ世界観のものを考えています。


この後は番外編をいくつかあげたあと、完結にする予定です。

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