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異世界桃太郎  作者: 気紛屋 進士
第一章
6/11

訓練決着!!!   でも訓練はつづくよ、どこまでも!?

ちょっと短いかも

 前回天使ルミナースにアドバイスをもらった俺は⋯


「うぉおおおおおおおお!」


 叫び声をあげていた!

 だが今までの冒頭とは違い、その叫び声は逃げるためのものではなく、困難に立ち向かうためのものだった!

 次々と迫り来る風の刃を敏速強化と思考速度強化の吉備団子による反応で避けつつ、風の刃を放つ剣士間合いを詰めていた

 そして近づくに連れて風の刃の数は増えていくが、それを寸前の所で避ける

 風の刃を避け、詰めより、避け、詰めより、避け、詰めより、避け、詰めより、避け、詰めより⋯

 そんなことを繰り返していると、剣士との距離はもう幾分かもなかった

 そして剣士は剣の構えを変えた

 次の瞬間剣を一瞬で引き抜き風の刃を横向きに放った

 つまりは薙である、しかも広範囲の

 その薙を避ける方法は二つしかなかった、

 とびきりジャンプをして、空中へとにげること、

 または風の刃より低くかがんで避けること

 ⋯⋯どちらとも大きな隙が生まれてしまうのだが、

 それが剣士の狙いだろう、

 剣士は隙ができればその間に確実に倒せる自信があるのだろう

 俺はそれを防げるような技術(スキル)はあいにく持ってない

 だから俺はその二つの選択肢を選ばず、

 三つ目の選択肢を選んだ

 俺は敏速化により早く動けるようになった腕で胸ポケットから刃渡り20センチほどの白い刃を持った小刀(ナイフ)を取り出し、右手に構えた

 横向きの風の刃と自分がぶつかりあう直前に、残り少ないなけなしの魔力を強化するイメージで小刀につぎ込み、

 全力で風の刃にぶつけた、しかし風の刃は強くそう簡単には砕けなかった

 右手に大きな衝撃がはしったが、それでも構わず全力を込め、


「うぉおおおおおおおお!」


 力を込めるための咆哮があげ、⋯その咆哮と共に風の刃は砕けた

 反動で大きく前にこけそうになったが、踏ん張り、その反動を利用し、加速した。

 そして剣士の剣の間合いに入り、

 剣士は剣を俺に振りかざそうとした、

 俺は右手の小刀で剣士の剣を受け止めようとしたが、吹き飛ばされた


「ぐはっ、」


 だがすぐさま体制を立て直して再びの突撃をかけた

 しかし剣士も剣を構えていた、剣を上段に構え、振り下ろす構えだ、近づけば容赦なく剣を振り下ろすだろう

 だが近づかなければ勝てない

 俺は敏速化している足で詰め寄った

 そして剣士は予想通り剣を振り下ろした

 剣士はその時、勝利を確信したようだった

 俺は振り下ろされた剣を避けることはしなかった

 それをすれば風圧で詰め寄った距離が無に返ってしまうからだ

 だから俺は再び右手の小刀を握りしめ、そして剣士の剣へと小刀を当てた

 そして剣の刃を小刀で受け流し、相手の懐へ詰め寄った

 剣士はすぐさま剣を捨て手刀を俺に叩き込んだ


「っ!」


 声も出ないような苦痛に俺は意識を失いそうになったが、気合いで踏ん張った

 そして俺は剣士に言い放った


「俺の勝ちだ」


 その手には銀色に光る鈴が握られていた

 そして剣士はゆっくりと微笑み、声をかけた


「よくやったな」


 その言葉を聞いた俺は歓喜の渦の中、体全体の疲労感と精神疲労で意識を失った





 そして次に意識を取り戻した時、

 アスじいちゃんはマーリン姐さんに叱られていた

 ⋯⋯拷問の石抱を受けながら⋯⋯


「アストレア?私前も言ったよね?ももくんに死ぬ可能性のある訓練はしないでって」

「本当にすまない」

「謝って済む話なの?それにこの森にだってずいぶん派手にやってくれたし」


 俺が周りを見るとそこには元の森はなく、

 切り株と倒木の山となっていた

 おそらくアスじいちゃんの剣風で切断されたのだろう⋯

 俺もあの一つになってたかもしれないと思うと⋯

 体の震えが止まらない⋯


「それにももくんが魔力欠乏症になるとか、魔術の訓練をするには、まだ早すぎるでしょう?」

「⋯いや、その訓練はしていない」

「⋯だったらなんで⋯」


 そこでマーリン姐さんは俺に気づいたようだ


「ももくん大丈夫だった?体中の魔力がなくなっていたけど⋯、何があったの?」


 俺はそれまでのことを話せるだけ話した、

 天使ルミナースの神殿に落ちたこととかなるべく細やかに

 ⋯⋯神殿で天使に本当にあったことは啓示を受けたってことにした⋯

 それを聞いた二人は


「なるほどね~、魔力で吉備団子をつくって、残りの魔力はナイフにそそいで一時強化か~」

「その吉備団子であんなに素早く動けてたのか」


 と、信じてくれた

 そしてマーリン姐さんは俺に質問してきた


「ねえねえ、そのきびだんごつけるのって結構な魔力いるんだよね?」

「え、まぁそうだけど」


 マーリン姐さんが近づきながらつづけた


「じゃあじゃあ!魔力量が増えたら、そのきびだんごってやついっぱい造れるんだよね?」

「⋯た、たぶん」


 もう顔と顔との距離が20センチほどになっても近づいてきた


「きびだんごがいっぱいあったら、ももくんが危険な目に会うことも減るんだよね?」

「ほ、保証はできないけど⋯⋯」


 なんか嫌な予感が⋯


「ももくん!私決めた!」

「ナニヲデスカ?」

「明日からは魔力強化訓練も、始めるよ!」


 マーリン姐さんは張り切ってそう言った

 石抱をしたままのアスじいちゃんが哀れむようにこちらを見る


「⋯桃太郎、マーリンの訓練はきついぞ、わたしよりもな⋯」


 え?


「死にかけても治癒魔法で回復させるしな、疲れも魔法で回復させて24時間ぶっ通しなんてことも多い」


 ま、まじ?


「だが、これからは私の訓練は技術面の上達を目指すものになる、だからある程度は楽になるが⋯⋯まぁ、その、がんばれ⋯」


 要するに訓練はさらにきつくなるようだ

 俺は二人の目の前だと言うのに叫んだ


「異世界のクソッタレぇええええええええええ!」

゜+.桃太郎の訓練はレベルが上がった.+゜



桃太郎「ふざけんなぁああああああ!」





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