生まれて一年できつすぎません?
主人公の訓練!
静かな森のなか、桃太郎となった俺は⋯
「おおおおおおおおおお⋯!」
⋯⋯大声をあげて超走ってます!
なぜなら後ろから正面を槍や剣などで固められた戦車に追いかけられているからだ。
俺は戦車の乗り手に言いはなった
「アスじいちゃんきつすぎ、はぁはぁ、まだ生まれて一年しかたってないよ!?」
「あの大天使アレクサンドラ=ルミナース様にお前を魔王を倒せるレベルに仕上げろと言われたからな!それにお前はもう普通の5才児と変わらない体格だろう、ほらそんな無駄口叩ける間は大丈夫だ!」
アスじいちゃんは俺を拾ってくれたマーリン=アルフォードの夫で、本名はアストレア=アルフォードという
そしてあの糞天使が大天使とか言われているのはこの世界の宗教に天使教というのがあるらしく、アスじいちゃんはその信者らしい
そして俺は生まれて一年で一般の5才児と変わらない体格になっていたどうやらあの糞天使が成長を促進させたらしい
「で、でもじいちゃん!死んだら魔王倒すもくそもないよ!?だからもう少しやさしく⋯」
「この程度でへこたれていて魔王なんざ倒せるわけがないだろう!」
アスじいちゃんは戦車の速度を上げた、
といっても時速30キロ弱なのだがそれでも人間は走って逃げ回るにはきついっ!
不意に後ろから空気を切る音が聴こえ、とっさにしゃがむと、
―どっかーん―
岩が地面にめり込み、砕けた、もしあれが頭にぶつかっていたら死んでただろう
俺は冷や汗をかき、即座に走りだしながらこういった
「死ぬぅうううううううううう。何あれ!?飛び道具?そんなの聞いてないよ!?」
「お前は少々不真面目だからな、殺される状況になれば少しは真面目にやるかと思ってな」
「ひどくないっ!?」
「ちなみに投石機はあと3つある、その3つをすべて避けたら今日の訓練を終わりにしてやろう」
「マジ?おっしゃ、俄然やる気出てきたぁああああ!」
やる気に身を震わせ体全体を使い気合いをこめているところに容赦なく戦車が攻めこんできた
気が逸れていたので反応できず
戦車と俺の体が衝突し、俺の意識は飛んでいった
頬にぺしぺしとやさしく叩かれ俺は意識を取り戻した
「え?俺生きてる?それとも⋯」
「大丈夫だよ!ももくん!私が蘇生してあげたから!」
「ありがと、マーリンおばさ⋯」
「《紅の炎よ、我が呼びか⋯》」
「マーリン姐さんすいませんでした!」
「うんうん、よろしい」
この少女のような女性は拾ってくれたマーリンおば⋯⋯
「《紅の⋯》」
マーリン姐さん!
マーリン姐さんはとても凄い魔法使いらしい?
なぜ疑問なのかというと、外見だけでなく、中身まで少女なのだ
いや、ぶっちゃけ幼女といっても過言ではない
「もーもーくーん?なんかさっきから嫌な感じがするんだけど⋯⋯」
「き、気のせいだよ、気のせい!それよりアスじいちゃんは?」
「アストレアならそこよ」
マーリン姐さんが指差した先には膝に重石の石をのせて石抱という拷問を受けているアスじいちゃんがいた
名前の呼び方といい、どうやらマーリン姐さんはアスじいちゃんに本当に怒っているようだ
「⋯ぅうう⋯⋯桃太郎⋯私が悪かった⋯だからマーリンにこれをやめるように言ってくれ⋯」
アスじいちゃんは俺に助けを求めてきた
ここである選択肢は
1、言われた通りにマーリン姐さんに石抱を止めさせる
2、アスじいちゃんには悪いが見捨てる
3、その他
俺は迷うことなく選択肢の中から一つを選んだ
「ごめん、無理!」
「ももたろぉおおおおおお!」
俺は選択肢2を選んだ、だってマーリンおばさん怒ると怖いんだもん
「もーもーくーん?私のことおばさんって呼んだよねぇ?」
「ギクッ、き、気のせいだよ、気のせい!ほら僕血塗れだから服着替えて洗ってくるよ!」
そういうやいなや、俺は全力で走り出した
「《浮ーかべ、浮かべ、引き寄せて、フラット、フラット、バキューム》」
不意に俺の体が浮き、引き寄せられた
そして引き寄せられた先にはアスじいちゃんが受けてい拷問のための器具、石抱があった
そして次の瞬間俺はアスじいちゃんと同じ拷問を受けていた
「⋯⋯マーリン姐さん⋯なんで⋯⋯」
「私何度もいったよね?私はおばさんじゃないって?」
「いや、でも年齢おばさんというよりおばあちゃ⋯」
「《ティンガー!》」
無詠唱で着火魔法をぶつけられました
「あっつぅーーー!てかこれいたい!」
これというのはもちろん石抱のことである
「私は永遠の18歳よ?それなのにおばさんはひどくない?」
目が座っている、確かに外見は18歳といわれたら信じるどころが、もっと若いだろう、と言われるくらい若い
でもアスじいちゃんに聞いたところマーリン姐さんは80歳を優に越えてるらしいのだ
「もーもーくーん?また私の年齢のこと考えてるよね?」
「ソンナコト一ミリモカンガエテオリマセン」
「なんでそんな片言なのかなぁ」
「すいませんでしたぁああ!」
「《ティンガー!》」
また着火魔法をぶつけ、マーリン姐さんはプリプリとした様子で家に帰っていきました
そこへアスじいちゃんが話しかけてきた
「桃太郎、さっきは本当に悪かった。すまんな」
「いいんだよ、アスじいちゃん。訓練の途中で気をそらした俺も悪かったし」
「そうか⋯明日からは、こんな急な訓練ではなく、筋トレなどを中心にやっていこう」
「そうだね、アスじいちゃん!⋯⋯でも⋯その前に⋯」
「なんだ?」
「⋯この拷問を生き延びることが重要だね!」
そうこの拷問、石抱に使われる石はかなり重たく、魔法を使えるマーリン姐さんがいない今、この拷問からは、抜け出せないのだ
それを聞いたアスじいちゃんは
「なあに、こんなものっ!」
自分の上に乗ってた石をももでどけた
「え?」
俺は普通に驚愕した
その様子を見たアスじいちゃんは口を開き、
「体を鍛えればこれくらいならなんとかなる、明日からの筋トレよく励むように!」
といい放ち、帰路へついた、
⋯いまだ石抱にあってる俺をおいて⋯
「アスじいちゃぁああん、助けてぇええええ」
俺は助けを求めたが遠くから声がかえってきてこういった
「さっき私のことを見捨てただろう?これでおあいこだ」
「⋯お、大人気ねぇ⋯」
「まぁ、明日の朝になったら助けてやる」
アスじいちゃんの声は聞こえなくなった
そして俺は次の日の朝まで拷問を受けることとなった
こんなとき言うことは
「異世界のくそったれぇえええええええええ!」
マーリン=アルフォード
・大魔法使い
・見た目⋯14から16の少女
・実年齢⋯ひゃ⋯⋯「《ボム!ボム!!ボム!!!》」
〈マーリンの爆発魔法3連発
〉⋯作者は死んだ⋯⋯
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