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最終章 これからも一緒に

デブカワも遂に最終章を迎えました。


六人のキャラクターに愛着を感じながら書いてました。


これで最後になるのが寂しい感じです(>_<)


「ただいまー」


トコトコと勢い良く玄関までお迎えに来てくれた妹の咲に私は思わず、抱き付いていた。


「えっ?お姉ちゃん?」


咲は困惑しながらも咄嗟に私の背中に手を回していた。


「ねぇ、どうしたの?何かあった?」

「何もないよ…。ただ、凄く幸せで…」


込み上げる恭一への深い愛情が私の心を癒していた。


「所で、咲は幸せ?」

「えっ?急にだから驚いたけど……勿論、幸せだよ。家族が出来たから」

「ほんとにそれだけ?」

「えっ?……あの、その」


咲は私から視線を反らした。


どう、話を切り出すべきか……結果的にはお互い自分の好きな人と一緒になれたのだろうけど、いまだに咲は自分の姉の彼氏を奪った事には変わらないと、心を痛めていた…。

だけど、これじゃ駄目だ。

咲は視線を上げると、ようやく重たい口を開いた…。


「…お姉ちゃん、私やっぱり巧さんが好き。結果的にはお姉ちゃんにも他に好きな人が出来たからって少し安心してる自分が居たのにも苛立ちを感じて…。ほんとに最低だなって思ってる…。お姉ちゃん、ほんとにごめん、ごめんなさい」


そう言うと、咲は私の前で深く頭を下げている。


「もう良いから。…はぁー、でもやっと認めたね…巧との事。分かってたのよ、貴方達の事は結構、前から」

「…あっ、そうなんだ」

「…私は大丈夫よ。だから気にしないで」

「…うん、ありがとう」


そう言って、咲はその場で泣き崩れた…。


そんな妹の表情はとても穏やかで優しく微笑んでいた。



だけど……


そんな幸せに浸ってる日々はこの日、この瞬間で終わった…。



次の日、いつも通り恭一と学校帰りのデートを楽しむつもりだったが余計な邪魔が入った。


そう、またあの女が現れ、私達の仲を裂こうと待ち伏せしていた。

しかも、この日だけではなく、次の日も、またその次の日も、待ち伏せは三日間続いた。

この異常な行動に私は精神的苦痛を受けていた。

そんな私の姿に見るに見かねて恭一はこの待ち伏せ行為を私には内緒で警察に相談していた。

それからぱったり待ち伏せは無くなりこれで安心かと思った矢先の事だった…。



ある日の夕方……。

私が歩道橋を歩いてる時だった。

ふと、背後から誰かの足音が聞こえた。

ただの通行人かと、私は気にも止めず、下りの階段を一歩、一歩と下りて行った次の瞬間、


ドン!


「えっ?………キャー!」


私は背中を誰かに押され一目散に階段から転げ落ちた…。




大きな衝撃音に周りの通行人が悲鳴を上げていた。

恐る恐る一人の人が私の傍に駆け寄り、


「君、大丈夫かい?」


「……………あっ、だ、いじょう…」


私は意識が朦朧としていて、そのまま意識を失った…。




その後、救急車が現場に到着。私の体は病院へ搬送された……。




それから私が目覚めたのは事故に遭った次の日の明け方だった。




うん?

何の匂い…?

消毒?

ここは……?


目覚めた私が居てたのは病院のベッドの上だった。

そうか、階段から落ちたっけ?それで病院に居るのかぁ…。

と……横を見ると私の手をしっかりと握り締めながら必死に何かを願う、恭一の姿だった。


私は握られてる手の指を少し動かしてみた。


ピクッと動く指の感触に、はっと顔を上げる恭一。


「亜希?」


私の意識が戻り、安堵した様子を見せる恭一の目からうっすらだが涙が光って見えた。



「…大丈夫か?どこも痛くないか?」

「…うん、大丈夫。でも体中が少し痛い」

「…そうか。でも良かった。…取り敢えず、先生を呼んでくる」


病室を出ていく彼の後ろ姿を見ながら、ふと事故当時の記憶が鮮明に思い出されしていく…。


そうだ…。私、誰かに背中を押されて階段から突き落とされたんだ…。

今、思うと凄く恐ろしく……万が一、打ち所が悪かったら……。

私は最悪の事態を頭の中で色々と巡らせてしまった…。


でも、私は生きてる。神様に感謝だ。



暫くすると、


「亜希ー!」


皆が私のお見舞いに病室を訪れた。


そこには父や母(幸子)だけでなく、巧と咲、美也子と純の姿もあった。

お陰で陰気臭い病室も賑やかになった。


「亜希、無事で良かった…」

母(幸子)は私を軽く抱擁しながら私の無事を心の底から喜んだ。


もう、そろそろ良いよね…。


「ありがとう……お、お母さん」


感動の余り言葉を失った母に私は手を差し出した。


「これからも宜しくお願いします」

「はい…」


私は母(幸子)との確執も無事に克服する事が出来た。

そして、家族団欒を病室で楽しんでいた。

事故に遭って災難だったが、この瞬間の賑やかな空気に私は包まれて、体中の痛みが少し緩和された。



一方、そんな家族団欒を邪魔しない様に静かに病室を出た純と美也子は帰っていき、後に残った恭一と巧の二人は待合室のとこの自動販売機でドリンクを買っていた。



「はぁー、ほんとに良かったよ、亜希が目覚めて。一事はどうなる事かと思った。恭一が傍に居てたんだろ?」


亜希の元彼でもある巧の存在。その事が頭の隅にずっと引っ掛ってた恭一は、巧に問い詰めた。


「…巧、今は亜希の事どう思ってるんだ?」

「えっ?」


彼からの意外な問いに巧は思わず、笑いが吹き飛んだ。


「何が可笑しい?」

「いや、お前でも嫉妬するんだと思って!」

「だって、それは…」

「分かってる。付き合ってるんだろ?彼氏としては元彼の存在は気になるだろしな。後、それから、今回の件は事故じゃなく、突き落とされたらしいな?お前の元彼女の女らしいけど。まぁ、その件は敢えて触れない。だけど、お前がした訳じゃない、だから自分を責めるな」

「巧…」

「まさか、お前が女扱い上手いとは知らなかったよ」

「女扱い上手いのは巧だろう?」

「いや、今は大人しくしてる。だって、流石に彼女、中学生だし亜希の妹だしな」

「あぁ、そうか。ーーえっ?!まさか妹って咲ちゃんか?!」


余りにも衝撃な事実に恭一は大声を上げていた。

まぁ、男同士の間の問題も解決した。




翌日、


私は幸い、命に別状はなく、脳波にも異常は見られなかった。

ただ全身打撲で体中に痛みがある程度で済んだ。

病院側はもう何日か入院して様子を見たいそうだ。



後から聞いた話だが、私を突き落としたのはストーカーしていたあの女。

多分、そうだろうと検討は付いていた。

私が突き落とされた現場を目撃していた通行人によって女は傷害事件の被疑者として警察で取り調べ中だそうだ。


この件に関して恭一は、事故の根本的な原因は自分のせいだと責め続けていた。

そして、自分の余りの無力さに情けなく、こんな自分に亜希を守れるかと、胸の内を語ってくれた…。




退院当日、


「先生、お世話になりました」

「谷村さん、もしまた何かあったらいらして下さい。お大事に」

「はい、失礼します」


プップッ


あっ、迎えのタクシーかな?


私は恭一の両腕に支えられながらタクシーの後部座席に座った。


タクシーは私の家族が待つ自宅へと車を走らせた。



車内で私達は手をしっかりと握り合った。

そして、私は恭一の肩にもたれ掛かった。


「ねぇ、恭一?」

「何?」

「自分を責めないでね?見てる私も辛い」


恭一は小さく頷くと、


「…私は、恭一が好きなの。…だから、私の傍に居て下さい」


彼は一息置いて、真剣な眼差しで私を見つめた…。


「…こちらこそ、僕の傍に居て下さい」


「…はい」


この瞬間、握り合っていたお互いの手にぎゅっと力が入った…。





そう、私達はまだ始まったばかりだ。


これから先の事はまだ分からない。


別れるかもしれないし、もしかしたら結婚するかもしれない。


けれど、今、この時を大事にしていきたい。


愛する人と一緒に…。










無事にハッピーエンドを迎える事が出来ました。

初めての投稿で素人の作品なので完結させる事が出来るか不安でした。

終えてみると達成感が出ますね。


デブカワ女の恋愛事情を読んで下さった読者の皆様、ありがとうございます。これからも新しい作品にチャレンジしていきますので宜しくお願いしますm(__)m



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