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身の危険が頂点に達したアタシは、思わず拳を握り締め、彼に向かって放ってしまった!
バシッ!
けれど顔の間近で、彼に止められてしまった。
「あっぶないなぁ。良い拳しているよ」
「せっセクハラまがいのことをするからでしょう!」
「確かめただけだよ。キミの反応を見て、オレが本気かどうか」
うげっ! のっ能力まで見抜かれた?
「うん。でもそういう反応が返ってくるんだから、本気なんだな。自覚はあんまり無かったけど」
うんうんと納得している彼。
足から力抜け、アタシは床に膝をついてしまった。
ヤッパ、ただ者ではなかったか…。