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彼には言っていなかったけど、アタシの嫌悪感は本物にしか反応しない。
だから彼が本気かどうか、アタシが分かってしまっている。
それを告げたら彼は自覚してしまうから、絶対に言えない!
「う~ん」
彼はしばらく考えた後、壁から背を離した。
何だろうと見ていると、いきなり抱きつかれた!
「ぎっぎゃあああ!」
背筋にぞわぞわ~と鳥肌が立つ。
血の気が引くっ!
そして…彼の匂いに目眩がする。
それにちょうどアタシの目線が彼の首筋に当たるから…その色気に本気で意識が飛びそうになる。
やっヤバイ!
フェロモンにやられる!