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女の子にはそういうところがたまらないらしいけど…。
「アタシにはよく分からないな…」
分からないことを、ちょっと寂しく思う。
まっ、それとこれとは別。
血の気が戻ってきたし、アタシは立ち上がった。
けれどどうしても彼に触れられた手が気持ち悪くて…悪いと思いつつ、トイレで洗った。
ハンドソープまで使って。
あんなにカッコ良いのに…それでもアタシの体は拒絶反応を起こす。
小学生の時は、割と男の子にも触れていた。
でも幼馴染に告白されて、嫌悪を覚えてからは、極力触れないようにしてきた。
触れれば気持ち悪くなるし。
「…やめよ」
これ以上考えると、男嫌いにまで発展する。
気持ちを切り替え、アタシはチャイムの音を聞きながら図書室へ向かった。