第1章 コスモスだらけ? ♯1
それは放課後の事だった―。
「それではみんな真っ直ぐ家に帰るように!!」
先生の言葉でみんないっせいに立ち上がった。
「オイ しゅおう今からどっか行こうぜ!」
「無理! オレ今から部活行くし」
「あー園芸部だっけ? なんでスポ部にしなかったんだ?」
スポ部とは「スポーツ部」の略だ。
「スポ部? だって俺スポーツの才能ねぇもん」
「はぁ? お前めちゃくちゃ足早いじゃん!」
「えー? 俺100M12秒だぜ?」
「早いし! かなり早いし!!」
「だってスポ部で一番早いヤツ10秒だし、千夏だって俺と同じくらいだし・・・」
「は!? マジで10秒!? てか千夏も足はや!!」
そのとき、廊下から大きな足音が聞こえた。
「おぉぉい! 園芸部全員聞いてくれー!! オレ達の、オレ達の庭がぁぁぁー!!!!」
庭とは園芸部の花畑の事だ。
そこにはチューリップ、パンジー、バラ、スズランなどの花があるが秋桜の好きなコスモスは無い。
しかもこの聖蘭学園には、スポーツ部、文化部、そして園芸部その3つだけの部活なのだ。
その3つともいろいろと世界から期待されている。
だから庭の広さはとてつもなく広い。
「どぉしたんすか?」
「楽園庭が…コスモスだらけなんだぁぁぁ」
楽園庭とは数多くある庭の一つだ。
そのうるさいヤツは 大巳 春斗 園芸部長。
「は?」
「とにかく部員全員3時45分! 今から5分後、庭に来い。 分ったな? 分ったのだな? よし、それではさらばだー」
みんな呆然としてる中一人の少女が言った。
「嵐が去ったようだな」
「あぁそのようだな」
少女の名前は 坂本 千夏 秋桜のクラ友 で、園芸部員。
「でも秋桜喜んでないか?」
「え! そっそんな事……あるに決まってんじゃねぇか!!」
「ギャクギレすんな!」
そう正直言って秋桜はとても喜んでいるのだ。
・・・ホント馬鹿みたいに。
「とにかく庭に行こうぜ!!」
そういいながら秋桜は笑っていた。
「ヤッパリ嬉しそう……」
次回は第二章です!
二章ではコスモスがどーんってなり、部長がひょほーとなります。
え?
意味分らないって?
じゃぁ二章も見て下さい!!