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ガールライダー☆  作者: VANRI


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モネ

 次の日の夜、三人は酒場にいた。


 一夜明けるとフランはいつもと変わらない調子だった。メアリーの横に座り話しかけている。


「メアリーちゃん、昨日の怪我は大丈夫??

どこか痛いところあったら見てあげるから言ってね。」


「うん、大丈夫大丈夫。フランは本当に心配性なんだから〜」


と、笑いながら他のテーブルへ移動する。


 トニーはこの光景を見て少しホッとする。

まるで昨日のことがなかったかようだ。


 その時、カランカランと酒場の戸が開く音がして、一人の女が入って来た。


 肩までのカールがかった銀髪、豊満なバストを強調するよう開けられた胸元、短パンからは魅力的な太ももが覗いている。


 くりくりの丸い瞳、長い睫毛、薄い唇には赤い紅が引かれており、フランとはまた別の美しさだった。


 女が奥の方へ足を進めると、歩くたびにチラチラとヘソが見えた。男達は、女に口笛を吹いたり、声を掛けたりしてる。

 しかし、男達の反応には何も応えずただただ歩いて行く。


 トニーはその女から目を離すことが出来なかった。


 女はフランの背後でピタリと足を止める。

 女がフランに触れようとした瞬間、


「触んなよ。」


と、フランの冷たい声が聞こえた。

 フランは体勢を少しも動かさず、女を見ようともしない。


 女が声を出す。

「ひっどーーーーい!!」


 フランの顔を覗き込み、頬をふくらませている。


「あんたが現れたって情報があったからすぐに来たのに!!会いにきてあげたのに何その態度〜!!」


 フランは顔色を変えず無表情で何も答えない。


「だいたい今までどこにいたのよ!ずっと心配してたのにー!」


 フランはおもむろに立ち上がり、「邪魔」と言いながらモネの横を通り過ぎ、メアリーのテーブルへ足を進めた。


「ほんっと失礼なやつね!!」


 「ね?」

 そう言ってトニーへ話しかける。


 そして、美しく微笑み、

「フランのお友達かな?」


と、言いながら、今までフランが座っていた椅子へ腰を下ろした。


「私はモネ。フランの相棒です。」


「相棒??」


 モネは人差し指を口元に当て、上を向いて考える素振りを見せる。


「あれ?『(もと)』かな?あいつ、いきなり組織から姿消したから。」

 

「……ということは、君も……?」


「殺し屋です。」


と、ニッコリ。


 モネが淡々と話し出した。


「私たちは捨て子でね、それぞれ別の街で組織に拾われたの。その当時、組織は子供ばかりを集めていて。」


「まさか、売るために……」


「ハハ……もっと残酷よ。」


 急にモネの顔色が変わる。


「人を殺させるためよ。」


「じゃあ、ひどい扱いを受けたんじゃ……」


 トニーが心配そうな声を出す。


「いえいえ全然!!」

 ぱあっと明るい声に戻る。


「組織は、子供にを殺しをさせたかったの。だって、大人は子供に油断するでしょ。でも、みすぼらしい格好をしてたら誰も近寄らない。

 だから、私たちは拾われた後、綺麗に身体を洗われ、まともな食事を与えられ、健康的に見えるよう育てられた。」


 モネの声のトーンが少し下がる。


「すべては人を殺すため。

 人の殺し方も教えられる。

ただ、失敗しても殴られたりは絶対しない。傷がある子供だと相手が警戒しちゃうでしょ。」


「そこまで考えて……」


「ある事件がきっかけでフランの心は壊れてしまって。それはもう見ていられなかった。残虐性が増してしまってね。

 そんな日々が続いていた時、突然姿を消したのよ。」


 モネはメアリーに目をやる。


「あの娘が原因だったのね……

 今日見てすぐわかった。あんな表情してなかったもんな。」


 少し寂しそうに笑う。


「殺し屋ってことは、君も銃の腕が立つのか?」


「人の殺し方は何も銃だけじゃないわ。多少は使えるけど。私は色仕掛けの方が得意なの。」


と可愛らしく微笑む。


「私とベッドに入って朝を迎えれた人は誰もいない。」

クスクス笑う。


ぐいと、近づき、

「お兄さんも試してみる?」

と笑った。


「さ、もう行かなくちゃ。」


立ち上がった後、すぐにトニーを見て、


「あ、いたわ一人。一緒に朝を迎えれた人。」




「フランよ。」




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