トニーの秘密④
トニーは森の入り口で地面を調べる。
ジョンはここに来たのだろうか?
来たと仮定してどんな理由で…??
地面に小さな動物の足跡がついている。
これは兎か…??
兎なら5歳の子供が追いかけて行くのも納得できる。
以前、子供の捜索をした際に、
大人は迷った時にその場を動くが、子供はその場に留まることが多いと聞いた。
静かに森の中へ入って行く。
盗賊や自警団に見つからないよう、なるだけ音を立てずに…
兎の巣がありそうな大きな木…
森の入り口近く…
トニーは足を止め耳を澄ませる。
風の音、葉が重なり合う音、鳥の鳴き声…
その中に微かに布が重なり合う音が聞こえる。
微かな音を頼りに歩みを進める。
木陰に小さくうずくまる子供がいた。
「ジョン!?」
ビクッとした後、ゆっくりトニーの方を見上げる。
ゆっくりうなずき口を開く。
「おにいさん、だれ?」
いっぱい泣いたのだろう、目は赤く涙目である。
「お父さんに頼まれて探しに来たんだ。」
トニーが腰を下ろすと、
安心したのか、わあっと泣き出しトニーの胸にしがみついた。
「よしよし。よく頑張ったな。」
頭をなでていると、何か思い出したようで急に顔を上げる。
「さっきね、こわいかおのおじさんたちがたくさんきたの。こわくてかくれてたの。」
「!!そうか…じゃあ急いで森を出ようか…」
その時ドンッと銃声が響いた。




