日常①
戸を開けるとメアリーが立っていた。
「ごめん、開けるの間に合わなかったね」
右腕を動かすと痛いのか、布で固定されている。
表情は明るく、疲れを感じさせない。
数日間ずっと一緒にいたせいか、しばらく会っていないような不思議な感覚。
メアリーがふふっと笑う。
「なんか、久しぶりに会ったみたい」
少し胸が熱くなるのを感じつつ、口を開いた。
「傷は?痛むか?」
メアリーは右腕に目をやる。
「まあ多少ね。」
話しながら街が見渡せるベランダへ足を進める。
俺が歩くのをチラッと見てメアリーが訊いてきた。
「どこか痛む?ケガしてた?」
「ちょっと筋肉痛で…」
と気まずそうに笑う。
メアリーは、そっかとつぶやいた。
そして、手すりに手を置き街を見下ろしながらぽつり。
「戻ってくることができて本当に良かった…」
街はいつもどおり人々が行き交い賑わっている。
「死ぬかと思った、、、」
「え!?」
俺が驚いてメアリーを見ると、メアリーも驚かれたことにビックリした様子だった。
「お前は、『私は何でもできる!無敵!!』とか思ってるタイプだと思ってた」
ため息混じりに口を開く。
「そんな奴はすぐ死ぬよ。
自分の限界はちゃんと把握していないと。
正義感だけじゃ生きていけない。」




