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童話

ひみつのプレゼント【冬の童話祭2026】

掲載日:2025/12/11

雪が、静かに降っていました。


窓の外は白くて、世界が、そっと息をひそめます。


ゆうた君は、小さな白い箱を見つめました。


大好きなあやちゃんに、内緒で用意したサプライズのプレゼント。


お母さんにも、妹のみいちゃんにも、まだ秘密です。


「これで、完成っ!」


ゆうた君は、金色のリボンを、きゅっと結びました。


その時です。


 トントントン


「おにいちゃ~ん、なにしてるの?」


みいちゃんが、お部屋をのぞきます。


「だめ、これはナイショ!」


「ふふっ、じゃぁ、みいも、ナイショにしてあげる。」


にこにこ笑うみいちゃんを見て、ゆうた君は、ちょっと心配になりました。


クリスマスイブの朝。


窓の外は、まっ白です。


ゆうた君は、ポケットの中の箱をにぎりました。


公園のツリーの下で、あやちゃんがまっています。


ピンクのマフラーに白いコート。


雪の中でも、笑顔が光っていました。


「これ、メリークリスマス。」


ゆうた君は、小さな声で言いました。


あやちゃんが箱をあけると、そこには、雪の形をしたオルゴール。


くるりと回すと、やさしい音が流れます。


 ♪きよしこの夜~


あやちゃんは目を輝かせて言いました。


「ありがとう、ゆうた君。」


その声は、雪よりも、あたたかでした。


夜になっても、雪は降りつづきます。


ゆうたくんは、窓から、外を見ていました。


遠くのツリーの星が、かすかに光っています。


同じ時、あやちゃんも、オルゴールを手にしていました。


小さな音が、夜に響きます。


「ありがとう、ゆうたくん。」


言葉は、雪にとけ、そっと空へとのぼっていきました。


ふたりの家の上を、ひとつの流れ星が、ぴゅーんと通りすぎます。


雪が、光をうけて、きらきらと舞いました。


まるで、ふたりの心が、やさしくつながったように。

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