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お姉さまと仲良くなりたい

怪我も治りかけた時

脇役だから別に何もしなくていいんじゃないか

と、考えていた時にふと思い出した

「あれだ…お姉さまってどんなエンドでも国外追放だったよね…?」

そうだ、そうだった。このまま行くとアリア。つまりお姉さまは死んでしまう。国外追放なんてこの世界では、死を意味している。

家族が死ぬ未来を黙ってみておくことはできない。

「でもどうすれば?」

今私はお姉さまに嫌われている。

多分最後の言葉から考えるとお姉さまは私がお母さまを奪ったと私に対して嫉妬しているのだろう。

「うーん…」

「お嬢様?お食事の用意ができました」

悩んでいたらいつのまにかメイドさんが部屋に入ってきていたらしい。

「今、いきます」

食堂へ向かっていた時に

「リリィお嬢様ってまだ、6歳なのよね?少し大人びすぎていないかしら」

あぁ…失敗した。子供っぽく行動できていなかった。

後悔していたらいつの間にか食堂についていたようだ。

「おはようございます。お父さま、お母さま、お姉さま。」

「あぁ、おはようリリィ。体は大丈夫かな?さぁ座って食べようではないか」

私はゆっくりとお姉さまの隣の席に座った。

その時ちらりとお姉さまの顔を見ると、少し心配そうな顔をしていた。

もしかして、仲良くなれる機会があるのでは?

原作のほうのアリアは意地悪で気が強いお嬢様であったが、今のお姉さまはまだ6歳の女の子で姉として妹を少しは心配しているようだ。

「リリィ今日は何をするの?」

「お母さま、私は怪我で庭で遊ぶことができなかったので、久しぶりに外で遊ぼうと思っています」

「あらそうなのね。ならアリア妹の面倒を見てくれないかしら?」

ナイス!お母さま!

お姉さまには申し訳ないけどこうでもしないと話す機会なんてなさそうだし。

「わかりましたわ。リリィご飯を食べ終わったら一緒に外へ行きましょう」

「はい!お姉さま!」


いま私はこの体になってから初めてお姉さまと庭で話していた。

「いい天気ですね、お姉さま!」

「ええ、そうね」

・・・どうしよう。この年齢の子たちって何話しているんだ?

今はあまり激しい動きをしてはいけないってことで二人で散歩してるけど気まずいな…

「別に無理して私と遊ばなくてもいいのよ。」

「え…?それはどういう?」

急にお姉さまは暗い顔をして私を見てきた。

「だって、私はあなたのことを嫌いだったのよ。あの時だってひどいこと言った。

でもあの後、お母さまが聞いていたみたいで、怒られると思ったけど抱きしめられたの。

そして謝られて、愛していると。だから私も気づいたの。あなたに八つ当たりしてたんだってこと…」

あぁだから食堂では私のこと心配していたんだ。

強がっていてもどんなに大人ぶっても所詮は子供。

お姉さまは泣いていた。

お姉さまは優しい人になれる。私はそう信じる。だから、

「お姉さま。私は気にしてないですよ。だから今はそんなことわすれてあそびましょう!」

「でも…」

私はお姉さまの手を引っ張って走った。

お姉さまは笑っていた。





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