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犯人の正体

「團さんでは、三人が死んだ状況を話します。

三人の死体が発見された場所は東山の岡崎公園

 死亡推定時間が23時から1時、死因は二人が刺殺、一人が射殺」

「身元は?」

「18歳、20歳、24歳。京都在住の無職の青年です」

「18歳の少年が悟ですか?」


「どうしてそれを?」

「運転席の男が悟と呼んでいました」

「他に何か見たり聞いたりしていませんか?」

重村は一刻でも早く事件を解決するために

より多くの情報を取りたかった。


「運転をしていた男の左腕に龍の刺青が彫ってありました。

そして助手席にいた男の右手甲に万年筆を刺しました。

「ん?」

重村は亮に言われて報告書を捲って確認をした。

「右手の甲には傷どころか蚊に刺された跡すら有りませんでしたよ」

「ちょっと待ってください。悟という男は18歳

として運転していた男はいくつですか?」


「高田秀夫24歳です」

亮は助手席に座っていた男が痛がる様子を

はっきり覚えており

20歳代の青年には見えなかった。

「それは変です。助手席にいたのはどう見ても

30歳過ぎでメガネをかけていました。

 すみません。紙と鉛筆を貸してもらえますか?」

亮は得意の似顔を数分で描き上げ重村に見せた。


「これは・・・別人だ!」

重村は亮の絵と田渕憲一20歳の死体の

写真が全く違っていた事に驚いていた。

「重村さん、三人の死んでいた状態と三人の

司法解剖所見を見せていただけますか?」

重村は亮に圧倒され書類を見せた。


「後部座席で朝日悟が腹部を刺され、

運転席の高田秀夫は首を刺されて死亡

 助手席の田渕憲一は左胸を撃たれて死亡。

一度に三人を殺すことは不可能ですから

犯人は複数ですね」

「そ、そうです」


「僕の見た助手席の男は右手が使えませんから

左手で高田秀夫の首筋を狙った、

おそらく高田秀夫を刺したのは助手席の男でしょう」

亮は左前方から刺された高田秀夫の解剖所見の

写真を見て重村に言った。


「なるほどこの刺し傷は左手で刺したのか、

道理で不自然だと思っていました」

重村は亮の推理に感心して頷いた。

「後ろの朝日悟の刺し傷の方向から行くと右斜め後ろですから

こちらは右手で刺したようですね」


「そうなると犯人は二人そのうちの一人は田渕憲一でしょうか?」

「いいえ、傷口は片刃のナイフで深さが

12cmかなり勢いよく刺していますので

 皮手袋をしていなければ人差し指を怪我している可能性があります。

この遺留品リストの中に皮手袋はありませんでした」

「田渕憲一の右手には傷口がなかった」


「そうです。現場には僕を襲った三人そして

二人以上の人間が岡崎公園会ったという事です。おそらく車ですね」

「分かりました、團さんが似顔絵を元にNシステムを調べます」

重村が立ち上がった。

「待ってください、もうそろそろ結果が出ます」

亮は重村を止めてパソコンを立ち上げた。


「結果?」

亮はパソコンが立ち上がる間に雪に電話を掛けた。

「雪さんおはようございます。検索は終わりましたか?」

「はいできています。ピョートルが送ってくれた

写真で車を検索、似顔絵とNシステムに映っている

人間と顔認識システムで照合をかけながら

ルートを検索したわ。開いてみて」


「了解、ありがとう雪さん」

亮がデータを開くと地図が開き亮を襲った三人組の

岡崎公園まで逃走経路がピンクのラインで浮かび上がった。

「重村さん、これを見てください」

重村はそう言われて亮の後ろに回った。


「これが僕を襲った三人組が逃げた逃走経路です」

「何故これがわかるんですか?」

「防犯カメラ、Nシステムに映った同型の車を選出し、

車のナンバー、汚れ、

傷などの特徴でさらに絞って割り出したものです」


「こ、これは警察庁のシステムですか?」

重村は驚き亮に対して完全に敬語で話していた。

「一応、秘密ですけどね。この車が走った

経路の目撃者を探し出しています。

そしてこっちの青、赤、黄、緑、白の5本ラインは

被害者、殺されたと思われる

23時から午前1時の時刻に被害者の車の側に

来た車の行動ラインです」


「えっ?」

重村はなぜそんな事がわかるか一瞬耳を疑った。

「この5台の車のNシステムに映っている

僕の描いた似顔絵をと照らし合わせるとこれです」

亮が重村に見せた画面が滋賀ナンバーの

白いセダンの助手席に乗っていた

男と同一人物だった。


「重村さんこの車を大至急手配してください」

「分かりました」

「重村さん、帰っていいですか?管轄外なので」

「は、はい。捜査が進んだら連絡をします。ありがとうございました」

亮はそう言って部屋を出て行った。

~~~~~


亮が東山署を出ると雪に電話をかけた。

「雪さん、直ぐに手配ができました。

でもニコイチ(警察の隠語で盗難車に別のナンバーをつける事)

可能性があるので監視を続けてください、必要なら

京都府警に情報提供したいと思います」


「了解です」

「しかし、こんがらがった事件になりました」

「そうですね、お帰りをお待ちしています気をつけて」

雪は見事な分析の苦労をおくびにも出さず

亮の無事の帰りを願った。


「ねえ、亮さんて何者?

警察の人がペコペコ頭を下げていたけど」

祐希が不思議そうに聞いた。

「誰も知らない秘密を教えよう、絶対秘密だ、守れるか?」

「はい、大丈夫です」


「実は僕は警察庁の秘密捜査官なんだ」

祐希はそれを聞いて吹き出した。

「あはは、秘密捜査官なんてあるわけ無いですよ」

「マジだよ」

スマフォの身分証を写した写真を見せた。


「あっガチだ。でも本物の身分証は?」

「普段は持っていない。使わないから」

「例のハイジャックは僕と小妹とマギーと美喜さんとで敵を倒した」

「それってヒーローじゃない亮って天心や朝倉兄弟よりも強いの?」

「うーん、たぶん」


亮はルールの無い戦いをしているので比べる事は

出来なかったがとりあえず返事をした。

「ねえねえ他に秘密は?」

亮はバックから衛星電話を取り出して見せた

「あっ、アメリカの国章」

「ホワイトハウス直通の電話です」

「すごい・・・」

祐希は亮の話を聞いて手が震えてきた。


「とりあえず、僕の人脈で可能な限り祐希との仕事を成功させる」

「うん、頑張ります」

それでも、秘密組織暗鬼の話は出来なかった。

「祐希、これから一緒に仕事をしていくけど、

プライベートでは普通の男性と付き合った方がいいぞ」


「やだ、亮さんが良い」

「はぁ、そうか」

亮はため息をついた。

「絵理子さん、今東山署を出ました」

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