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謎の抗争

「証券会社のうちにも招待状が来ていますので行きますか?」

「はい行きます。それでピーエヌエーの株を

小村さんに連絡をして10億ほど買ってくれますか?」

「はい、かしこまりました」

亮は友子に言うと和美に資金の件を頼み

和美は頷いた。


「いいんですか?そんなに株を買って」

「ええ、発表後株価が上がります。

 売るタイミングは後で指示します」

「了解です」

国城と知念と葛原はなんらかの関係があると

亮は確信し友子の質問に自信を持って答えた。


「分かりました、うちもそれに対応して動きます」

友子は亮を信じ答えた。


亮は知念がピーエヌエーで働いているとなると

国城が持っているICカードスキャナーが関係していると踏んだ。


決済に数十日にかかるクレジットカード

より数日で支払われるデポジットの方が小店舗

は資金的に喜ばしかったが、デポジット契約店舗が少ないために

普及が遅れていたが、鉄道関係各社がICカードを発行することにより

他社のICカードもにわかに活気づいてきていた。


ICスキャン機が小型かつ安価であれば小型店舗への

普及が加速されICカードの使用量が増え

カード会社の現金保有量は益々上がることになる。

したがって、カード会社はビーエヌエーを

バックアップする事は明白だった。


亮の動かした資金とプラネット証券の動きで

ピーエヌエーの株価は午前の寄り付きで15ポイント上昇し

午後にはさらに20ポイント上昇した。


「ロビン、ちょっと聞きたいことがあります」

友子との打ち合わせを終えた亮は

ロビンに電話を掛けた。

「どうした?」


「アメリカの電子マネーカードの普及率はどうなんですか?」

「ああ、元々キャッシュレスのアメリカの場合は

クレジットカードの普及率が高くて前もって

現金を入れるICマネーはあまり普及していない。

あまり現金を持っていないのかも原因かもしれない。


クレジット会社の店舗に対する決済も3日から1週間だから

もし普及率が上がってくれば電子マネーを

盗む犯罪が必ず起こるはずだ。

奴らは頭がいい」

「じゃあ、ICカードそれに対するセキュリティは

ロビンの方は考えていますか?」


「もちろんさ。そう言えば日本の会社からの

依頼でセキュリティプログラムの作業中だ」

「それで?」

「とりあえず2日後に納期の予定だ。僕も亮に会いに行く」

「なるほどそうですか」

亮は自分が動いた事によってプログラムの支払いで

ロビンに迷惑をかけたくなかった。


「どうしたんだ?」

「実は・・・」

亮は今までのいきさつを伝えた。

「あはは、やっぱりな。あって当然だ。スリより楽な犯罪だ」

「そうですね、どうしますか?」

「当然、納品するさ。奴らは罪を犯して恐怖を煽り

そのセキュリティとして大儲けするつもりだろう。

よくやるネタだ」


「そうなるととりあえず類似の犯罪は防げるわけですね」

「当たり前だ、うちが作ったプログラムだ間違いない」

「あはは、そうですね。では来日を待っています」

「美沙江さんによろしく伝えておいてくれ」

「はい、はい」


~~~~~

美咲はICマネーの窃盗の事実を

警視庁との会議で発表した。

「しかし、スリよりたちが悪いそれでそれを防ぐ方法は?」

警視庁捜査3課(主に窃盗)神林課長が美咲に聞いた。

「基本的にはシステム全体のセキュリティの

強化が必要だと思われます」


「それは大変なことだ」

「それで、そのスキャナーは何処に?」

警視庁捜査2課(知能犯)情報係上尾係長が美咲に聞いた。

「はい、現在逮捕した国城の仲間がそれを持っており

 捜査中です」

「分かりました、しかし我々が危惧していた通りの

犯罪が現れましたね」

上尾係長は美咲がいち早くICマネー窃盗犯捜査に

取り掛かってくれた事に感謝した。


「分かりました、後は捜査3課と鉄道警察隊が後を引き継ぎます。

 ご苦労様でした。お父上にお伝えください」

神林は警察庁原巌警備局長の娘原美咲警視に頭を下げた。

その態度は警察庁の美咲を早く追い出し、警視庁の手柄にしたい

意味もあった。

その態度に気づいた美咲は声を張り上げて言った。


「1つお伝えします。我々の調査官が継続捜査を

しておりますので

 お承知おきください」

「それは誰ですか?」

神林は面倒くさそうに聞いた。

「あのハイジャックを捕まえた男、特別捜査官Rです」

「おお・・・」

美咲が答えると会議の出席者全員が特別捜査官の

活躍を思いだし声を上げた。


それは、亮の動きに対して警視庁も容認する

事を意味していた。

「もちろんRが得た情報は直ちにお知らせします」

美咲はセクシーな目つきで神林を見つめた。


~~~~~

10時15分に赤坂の檜町マンション205号室の前に

宮部は立った。

「菊池さーん」

菊池の部屋のドアチェーンはされていなく宮部は

塩見に預かった鍵で錠を空け恐る恐るドアを開けた。

昼なのに厚めのカーテンをされた部屋は

電気を点けないと部屋の様子がわからないほど暗く

宮部は菊池の姿を求めて部屋の中を歩き回った。


「あっ!」

宮部は大量の血で汚れたベッドを見て唖然とし

興奮で震える手で塩見に電話を掛けた。

「先生、大変です!」

「どうした?」

「菊池さんのベッドが血だらけです。どうしますか?」

「なんだって!それで死体でもあるのか?」

塩見は菊池の部屋で起きた最悪の事を考えた。


「い、いいえ。それが何処にも見当たりません」

「わかったそのままにして戻ってこい、

おそらく私に恨みがある奴らが

 菊池を殺ったに違いない」

「そ、そうですね。警察には?」


「馬鹿者、警察に連絡などしたら昨日の発砲事件まで

 調べられてしまうだろう」

「は、はい」

宮部は不気味に感じて菊池の部屋を慌てて飛び出した。


~~~~~

「亮、蓮華です」

「おはようございます。どうしました?蓮華」

「私、野田さんをただ護っているのが退屈なので

 塩見の事務所を見張っていたら黒塗りの車がたくさん止まって

 人相の悪い奴らがたくさん」

「まさか」

亮は森の言っていた菊池の事を思い出した。


「蓮華、申し訳ないけど桃華としばらくそこで

張ってくれないか理由を直ぐに調べる」

「了解」


「雪さん、永田町の塩見の事務所を

監視衛星カメラで確認してください」

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